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150 年間、門外不出! 能登だけに存在した謎のボードゲーム マニアに「一生飽きない」と言わせた魅力

 常に新しい作品や今までにない楽しみ方を求め続けるボードゲームマニアたちに、「これは一生かかっても飽きない」と言わしめた究極のボードゲームがある。「ごいた」という名前で、約 150 年もの間、石川県能登町宇出津(うしつ)地区だけで遊ばれてきた謎のゲームだ。今回、この「ごいた」を普及させようと立ち上がったボードゲーマーたちで2013年に結成された「能登ごいた保存会 大阪支部」のメンバーに集結いただき、その魅力と共に、なぜ全国に広まらなかったのかという謎について話を聞いた。(以下敬称略)

 まず、「ごいた」の遊び方について質問したところ、思いも寄らない答えが返ってきた。メンバーの米井敬人は「正直、言葉でどう説明して良いか……。私も最初、テキストでルール説明を読んだ時は何のことやらで。かなり乱暴に要約すると、将棋に似た駒を使ったしりとりみたいなゲームです」と、何とも謎めいている。しかも、ゲームが誕生した経緯についても謎だらけ。「公式な情報はほとんど残っておらず、『ごいた』という名前の由来すら不明です。昭和 30 年頃に書かれた史料や地元の人々の話によると、発明家の布浦清右エ門と、勝負事に熱心だった三右衛門という二人が創案者とされています」とメンバーの市丸敬祐。

  では、なぜ 150 年もの間、この小さな漁師町だけで遊ばれてきたのだろうか。「各家庭で広く遊ばれてきたというよりも、漁師の方々をはじめ大人の男の賭け事としてひっそりと遊ばれていたようです。それに、ルールが独特で難解なので人に説明できないというのもひとつの理由としてあるでしょうね」と支部長の寺岡由祐。筆者も実際にゲームに参加させてもらったが……前述の通り、ルールを理解するだけでやっとの状態。どうやったら勝てるのか、なにがコツなのかはサッパリ。ゲーム全体が謎に包まれていると言えるだろう。

 この難解過ぎるゲームの魅力について、メンバーの市丸富水枝は「2 対 2 のペア戦というのがこのゲームの面白さなんです。テーブルに出す駒の種類によって仲間にメッセージを送ったり、持っている駒をあえて出さないという作戦があったり。ペア戦だからこそ、勝ち方や戦略が無数にあるその難解さがたまらないんですよ! いつまで経っても飽きませんね」と情熱的に話してくれた。

  また、支部長の寺岡は、「この町が秘めるロマンもゲーマーの心を惹き付ける理由」と話す。「おいしい魚や米、野菜が豊富で、石川県の無形文化財でもある迫力抜群の『あばれ祭り』といった魅力に溢れているのにあまり知られていません。この『ごいた』をきっかけに、能登町宇出津地区の魅力をもっと広めたいという気持ちがあります。だって、ボードゲームが町の魅力活性化に繋がるなんて大いなるロマンを感じませんか」。

  ゴリゴリのボードゲーマーたちが次々と魅了されていく伝承ボードゲーム「ごいた」。現在は、コロナ禍によってイベントなどは休止中だが、世の中の感染状況などを確認しながら普及活動再開に向けて動き出していくという。

【超要約!ごいたの基本ルール】

1・駒は全部で 32 枚。一人 8 枚の駒を持ちゲームはスタート           2・手駒を出す順番は、親から反時計回りで進む                  3・親は手駒から1枚を裏向けで自分の前に置き、その下にもう1枚の<攻める駒>を表向けで置く                                   4・親の<攻める駒>が「金」だった場合、次の人は「金」で受けることができる。※「金」がなかったり、出したくない場合は、「なし」(パス)と言って次の人へ。  5・「金」を出して「受けた」場合は、その「金」の下に<攻める駒>を1枚出す。 6・この要領でゲームが進行していき、誰か一人の手駒がゼロになった時点で終了。その人が最後に出した駒の種類によって、定められた点数がペアに入る。         7.上がった人が親となって同様に進行。→これらをくり返して、合計点数が150点に早く到達したペアの勝利となる。

(よろず~ニュース特約・橋本未来)

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