Hey!Say!JUMP中島裕翔、エンタメの力届ける 「スーツ2」で進化魅せる

 不安な世の中だからこそ、エンターテインメントの力を届けたい。Hey!Say!JUMP・中島裕翔(26)が、ポジティブな思いを語った。4月13日スタートのドラマ「SUITS/スーツ2」(月曜、後9・00)では2018年放送の前作に続き、織田裕二(52)演じる敏腕弁護士・甲斐正午とバディを組む天才青年・鈴木大輔役を熱演。新型コロナウイルス感染拡大で沈みがちなムードの中、俳優として、アイドルとして、エンターテイナーの本領を発揮する。

  ◇   ◇

 長身に、“正統派二枚目”という言葉がふさわしい端正な目鼻立ち。そんな非の打ちどころのないルックスと、屈託ない笑顔のギャップが魅力的だ。

 待望の続編「スーツ2」は自身初のシリーズ作品への出演となり、言葉に力がこもる。「これを終えたら、ゆくゆくは自分の自信につながるのかなと。シーズン1になかったような即興、ユーモア、前回よりパワーアップしていますね」

 再び織田とタッグを組む。「織田さんに一矢報いるような、成長したと認めてもらえる芝居がしたい」。今作は、前作の最終話で米国留学した大輔が1年半の勉学を終え帰国するところから始まる。「僕も、その間に経てきたものを見せたいと思っています」。中島自身の1年半の進化も見どころのひとつだ。

 昨年に舞台「WILD」に初主演し、演技に対する意欲を高める機会となった。「劇場の700人のお客さんを、どれだけ集中させられるかが勝負だったり、細部まで密にディテールにこだわって役作りをしていきました。そこで習得したものを出すのが今回のドラマだと思います」

 俳優としてのキャリアを重ねる一方で、アイドルであり、男性ファッション誌「MEN’S NON-NO」ではモデル業もこなす。多彩な活躍を見せるが、「それぞれの職種に合わせて臨まないと失礼。自分も推してもらってた時期がありましたが、『自分アイドルだけど今推されて芝居やってまーす』みたいなのが嫌いで」と話す。

 過去の葛藤を打ち明けた。「高校生のときに、すっごいネガティブな役をやったんですが、当時の自分が持っていた悩みだったりとかがリンクしていて」。その作品は、2012年に出演したドラマ「理想の息子」。同じHey!Say!JUMP・山田涼介(26)の主演作だった。

 当時の自分を中島はこう振り返る。「自分は1位、センター、っていうこだわりが強かった。ちっちゃい頃から努力しなくても推されてたし、自分で言ってしまうけどエリートだった。そのうち、あぐらをかいて、もらってる仕事が当たり前だと思っていた。何の感謝もせず、何の努力もせず、抜かされていたことを思い知った」

 ジャニーズJr.時代から高いポテンシャルを買われてきた中島にとっては心折れる経験だったという。しかし、その苦悩が俳優魂に火をつけ、主演でなくとも存在感を放つ芝居を見せ、転機を生んだ。「1位にこだわらなくてもいいんだって吹っ切れて、自分にしかないものが見つかって。これを機にお芝居が好きになって。メンバーとの関係性みたいなのも柔和になっていった」。華やかな笑顔の下で味わった苦い経験が、現在の中島裕翔を創り上げている。

 今、世界は新型コロナウイルスが猛威を振るい、芸能界も公演などの中止が相次ぐ。未曽有の国難の中、思うところがあるという。

 3月29日~4月1日の4日間、ジャニーズ公式YouTubeチャンネルで、特別動画「Johnny’s World Happy LIVE with YOU」を配信。それぞれのグループが無観客ライブを行い、手洗いソングも披露して話題を呼んだ。「僕らにできることは限られてるし、非力だなと思うけど、家にいて見てくださっている方たちの心のよりどころに少しでもなれたかなって。エンタメって本当に大事だなと思う」

 動画を見た自身の両親からも「気持ちが明るくなった」と連絡が来たという。中島は神妙に言葉を紡いだ。「僕らも嫌なことあったら面白い番組を見て、気づいたら笑ってたりとかあるし、きれい事じゃなくエンタメにはそういう力ってあると思う」と、今だからこそ胸に湧く思いを口にした。

 逆に気づかされることもあった。これまで常に超満員のファンの大歓声に包まれてきたが、初めて無観客ライブを経験。「改めて思い知りましたね。僕たちを見て反応してくれるお客さんを、こちらも見ることで鼓舞される。その場にいるお客さんの力ってすごく大事なんだなって」

 そして真っすぐな瞳で続けた。「自分たちのコーナー、すごく真剣に考えました。どういう曲順にしようかなとか、お客さんは何を見たいかなとか」。見えない誰かを喜ばせたいというエンターテイナーの原点に触れた。

 そんな中島が未来予想図を描くとしたら-。「5年後で31(歳)なんですよね。鈴木保奈美さんが(『スーツ』を)『全シーズンやる』ってやる気満々なんですよ。織田さんも『シーズン9をやる頃は、おじいちゃんだよ』なんて言っていて」。全米で大ヒットした原作ドラマ同様、9作目まで完走する将来に、まんざらでもなさそうな笑みを浮かべた。

 可能性は限りなく広がる。「今までやったことのない猟奇的な役とか、思いっきりコメディーとかもやってみたいし、自分の代表作が欲しい。期待に応えられるような大人になっていたいですね」

 ◆中島裕翔(なかじま・ゆうと) 1993年8月10日生まれ、東京都出身。04年にジャニーズ事務所に入所し、07年にHey!Say!JUMPとして「Ultra Music Power」でCDデビュー。「スクラップ・ティーチャー~教師再生~」(08年)「水球ヤンキース」(14年)などの主演ドラマのほか、「半沢直樹」(13年)、「母になる」(17年)など出演ドラマ多数。「ベストジーニスト」男性部門では昨年、殿堂入りを果たした。身長178センチ。A型。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

いまこの人最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス