AKB篠田、カワイイ区長を苦情で退任

 AKB48の篠田麻里子(26)が、昨年8月29日から務めていた福岡市の仮想行政区「カワイイ区」の区長を19日をもって退任したことが同日、福岡市から発表された。「カワイイ区」をめぐっては福岡市に「カワイイ女子を奨励することは女性の自立を阻む」、「男女差別を助長する」など4件の苦情があったため、同市が「篠田さんに迷惑をかけるわけにはいかない」と、退任を決めた。後任区長については公募なども含めて検討するという。

 AKBメンバーで唯一の「区長」として故郷の宣伝活動を務めてきた篠田が、就任半年足らずで退任することとなった。

 篠田の知らぬところで「カワイイ」をめぐって市に苦情が寄せられ、「このような議論と直接関係のない篠田さんに迷惑をかけるわけにはいかない」(市広報戦略課)と、非のない篠田のイメージダウンを危惧した市側が退任を打診した。

 「カワイイ区」は市のPRのため、インターネット上に設けた仮想行政区。誰でも登録でき、1枚300円で特別住民票も発行される。区民として登録した人にメールマガジンを送ったり、ホームページで福岡のイベント情報を告知するなどしてきた。区民の数は約4万人で、160の企業からタイアップなどの共同事業の要請が来ていたという。同区の2012年度の予算は約1000万円で、篠田は無償で宣伝役を務めていた。

 任命式で篠田に直接辞令を渡した同市の高島宗一郎市長は、篠田の退任決定を受け「大変残念で、申し訳なく思っている」とコメント。同区は今後も存続させる方針で、後任の区長については、公募も含め検討する。

2012年8月、福岡市が新設した「カワイイ区」の区長に起用されたAKB48の篠田麻里子。左は高島宗一郎市長=東京都港区

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