【ヤマヒロのぴかッと金曜日】重くのしかかる国民生活への影響 高市総理が目指す“強い国”とは!?

高市早苗首相
 「アストロスケール」の視察を終え、取材に応じる高市首相(左)とフランスのマクロン大統領
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 新年度がスタートした。しかしこのところ、ずっとモヤモヤした気分が続いている。

 イスラエル・ネタニヤフ首相の口車に乗せられたトランプ米大統領の戦略なきイラン攻撃により、エネルギー問題が早くも私たちの生活を直撃しているからなのか。

 確かにそれもあるだろう…いや、それよりもっとモヤモヤするのは、期待したほど非常時に反応できないわが国の新しい権力者の姿と、彼女をサポートできない政治の有り様をここ何週間見せつけられているからだ。

 今を去る1月23日、高市首相は衆議院を解散した。解散表明の記者会見で、高市氏はこの国を強く豊かにしたい、その上で「自分か、別の方か」選んで欲しい、と国民に迫ったのである。

 解散は総理大臣の専権事項だ。師と仰ぐ安倍元首相も解散するタイミングが絶妙だったが、今回も勝つのは目に見えていた。大雪が降ろうが、大学受験と重なろうがお構いなし。「自民単独で316議席」は結党以来最多の議席数となった。

 連立パートナーの維新さえ腰が引けるほどの大勝利に意を強くしたのか、例年より大幅に遅れて始まった26年度予算審議は、年度内成立を目指す高市氏の意向を汲んだ与党が、呆れるほどのスピード違反、しまいには目を疑うまでの強権発動ぶりで衆議院を通過させてしまった。

 審議期間中に始まったイラン攻撃と、その後の国民生活に及ぼす影響についての議論はほぼスルーされたに等しい。このころから私の心をモヤモヤが支配する。

 選挙前「強く豊かな日本を作る」と啖呵を切ったではないか。強く、というのはなにも武器をとって戦うことではない。100年近い友好国イランと同盟国アメリカの間で、日本が停戦に向けた橋渡し役ができるのはわが国だ、と首脳会談でトランプ大統領に迫ってほしかった。

 イランと直接交渉ができるのは100年近く友好関係にある日本だ。米欧の溝が深まる中訪日したマクロン仏大統領にも「任せとけ!」って言わんかい!したたか外交、いまだ機能せず…。

 予算審議の方は、少数与党の参議院で時間切れとなり、高市氏の願いは叶わなかった。暫定予算を組まざるを得ないことくらい想像できたはずだが、ギリギリまで年度内成立を目指した本意はどこにあったのか?なにも自民党議員のケツを叩いて急がせることはなかったのに…。無理をしてはいけない。

 316議席も取ったのは国民の期待の表れだ。だが、民意はいつまでも支持してくれない。少しでも期待値が下がれば支持率低下や選挙結果に直結する。そのとき味方になってくれる自民党議員がどれほどいるか。権力を手にした者はより一層、調和と協調を大事にしなければならない。

 選挙公約とした消費税減税も、実は民意を得るためだけのものだったのではないか、と私は疑っている。高市氏は「私の悲願」という言葉を使ったが、本当にそうだろうか?同じ「悲願」でも、国旗損壊罪を語る時とは明らかにアピール力が違うように感じたのはワタシだけ!?

 消費税減税が悲願なら「食料品のみ、2年間限定」という中途半端な、逆効果を生むような中身にはならないはず。私は消費税減税支持者だが、これには反対だ。

 おまけに、声掛けした人だけで話し合う『国民会議』なるものが、今のままでは半年後どうなっていることやら。自民党内には抵抗勢力がごまんといる。いずれにせよ、ハネムーン期間はとうに過ぎてしまった。

 ◆山本浩之(やまもと・ひろゆき)1962年3月16日生まれ。大阪府出身。龍谷大学法学部卒業後、関西テレビにアナウンサーとして入社。スポーツ、情報、報道番組など幅広く活躍するが、2013年に退社。その後はフリーとなり、24年4月からMBSラジオで「ヤマヒロのぴかッとモーニング」(月~金曜日・8~10時)などを担当する。趣味は家庭菜園、ギターなど。

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