清水尋也被告「一般の仕事探す」大麻使用認め謝罪と反省 兄・尚弥が証言「死んだ母に顔向けできない」と涙
麻薬取締法違反の罪に問われた俳優の清水尋也被告(26)の初公判が8日、東京地裁で開かれた。起訴内容を認め、被告人質問では謝罪と反省の弁を述べた。今後は「一般の仕事を探して働いていくつもり」とし、早期の芸能活動再開を否定しつつも含みを持たせた。兄で俳優の清水尚弥(30)は証人として出廷し、保釈後から同居して生活などを「監督している」ことを証言。検察側は拘禁刑1年を求刑し、即日結審した。判決は19日に言い渡される。
黒のスーツ姿で入廷した清水被告は、起訴内容を「間違いありません」と認めた。伏し目がちに淡々と質問に答え、大麻を「二度と使用しません」と強く誓った。
清水被告は大麻の使用理由を「主にストレスの緩和やリラックス」と説明。俳優業という特殊な職業により「ストレスや疲労を感じて眠れなくなることは日常的にあった。肉体的にもリズムが整わないことが多かった。先のことを考えると、大切な時期だと自覚していて、プレッシャーを感じることが多かった」と吐露し、「自分を過信しすぎていた」と強い反省を口にした。医師からは薬物依存ではないと診断されたという。
兄の尚弥も証人として出廷。薬物に関して全く関与しておらず、「(保釈後は)同居をして僕が監督をしている」と説明した。その際に、「『死んだ母に顔向けできない』と言って、涙を流して反省してくれた。感情的になっていたので『本当に申し訳ない』と繰り返していた」などと清水被告の様子を証言した。
今後について、清水被告は「仕事は生活を立て直すためにも一般の仕事を探して働いていくつもり」と、芸能界引退をうかがわせる発言も。一方で「役者という職業は一人の力では絶対に成立しない」「自分で判断できることではない」と、即断は避けて今後への含みを残し、「一人の人間として母から授かった人生を後悔のないように生きていきたい」と誓った。
最後は「自分の犯した罪でたくさんの方にご迷惑をおかけして反省している。自分の弱さを見つめ直して、責任のある行動を心がけたい。改めて申し訳ありませんでした」と謝罪。検察官、裁判官に頭を下げて法廷を後にした。
清水被告は東京都杉並区の自宅で大麻0・392グラムを所持した罪に問われ、9月3日に麻薬取締法違反罪で逮捕された。24日に東京地裁に保釈を認められて保釈保証金200万円を納付して保釈されていた。
大麻は遅くとも22歳頃から使用。米国留学で、語学学校の友人のパーティーがきっかけだったという。日本では知人とともにXで売人を探し、知人が入手した大麻を使用。この知人は尚弥が先に知り合った人物で、清水被告に紹介していた。
