エデンとは…恒松祐里の告白「花粉症の消滅した世界」に観客が思わず拍手 映画「消滅世界」舞台挨拶
俳優の蒔田彩珠が29日、都内で主演映画「消滅世界」の公開記念舞台あいさつを共演の栁俊太郎、恒松祐里、結木滉星、川村誠監督と行った。
映画は芥川賞作家・村田沙耶香氏の同名小説で、結婚生活において性愛が禁じられた近未来世界が描かれている。
結木が「声出せますか?声出して行こうか!」と、観客との「こんにちは!」のコール&レスポンスで会場を温めて、イベントはスタート。
前日28日の公開を迎えて、蒔田は「たくさんの方に見ていただけるのはうれしいしドキドキ。Xでずっと調べています」と打ち明け、自らの感想を「見終わった後にけっこうごちゃごちゃといろいろ考えてしまったけど。自分の中の普通とか正常が世間と違ったり、信用してる人の普通が本当は普通じゃないのかもとか。最終的に行き着いたのは、自分のことを自分が信じるべきだと思って。整理するまでの過程がすごくウキウキした」と開陳した。
テーマトークでは、劇中に登場する実験都市「エデン」にちなみ、各自が自らの「エデン」について語った。
「争うという感情がない世界を夢想する。大きな戦争や軋轢がない世界。その中で皆がクリエイティブな方に向かう世界」(川村監督)、「悪口のない世界がいい。ポジティブな世界というか。SNSが普及する中でそっちが目立つことが多いじゃないですか」(結木)、「僕は動物好きなんで、今、熊とか難しい問題ですよね。うまいバランスで共存できる世界が来たらいい」(栁)、「自分の好きな人とかものとか、胸を張って誰にも否定されることなく公言できる世界になったらいいな」(蒔田)
シリアスな話が続いた中で、恒松は「切実に思ってるんですが、花粉症の消滅した世界。撮影中って本当に花粉症が大変なんですよ。花粉症がないように演じないといけない。カットかかった瞬間、みんなクシャミされています。それが理想です。うなずいてる方たくさんいると思います」と俳優ならではの切実な思いを告白。共感した観客も多かったようで、拍手が沸き起こっていた。
