中村勘九郎 歌舞伎版“蔦重”に自信「良い作品になる」初演で父・勘三郎さんとタッグの演出・横内謙介氏は感慨
歌舞伎俳優の中村勘九郎が22日、都内で行われた、歌舞伎座公演「猿若祭二月大歌舞伎」(2月2日~25日)の昼の部「きらら浮世伝」の取材会に中村七之助、演出家の横内謙介氏と出席した。
今作はNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」でもおなじみの江戸のメディア王・蔦屋重三郎が題材。1988年に父の故・勘三郎さんが演じた舞台で、初演で脚本を書いた横内氏が今作用に脚本に手を入れた。
父と同じ“蔦重”を演じる勘九郎は「良い作品になると手応えを感じている」と自信。遊女お篠を演じる七之助も「私も近年新作を何本もやらせていただいて拝見もしてますけど、その中でも誇れるような作品になると思います」と続いた。
横内氏は稽古場での勘九郎の姿について「37年前に僕が見ててすごいなと思ったセリフ回し、スピード感とか声が、本当にあの人がここにいるって感じ。泣くのをこらえるのに必死」と勘三郎さんの姿が重なるとして感慨。これに勘九郎は「親子だから似てくるのはしょうがない」と笑いつつ「自分なりの『きらら浮世伝』として捉えている」と力を込めた。