笑福亭銀瓶 上方落語協会次期会長選挙に名乗り ベテランに偏る出番を改革 師匠鶴瓶も後押し

 背中を押された米作家の言葉を紹介する笑福亭銀瓶=大阪市内
 過去に作成した改革案を手に会見した笑福亭銀瓶=大阪市内
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 落語家の笑福亭銀瓶が28日、大阪市内で会見し、4月26日に開催される予定の次期会長候補選出選挙へ名乗りを上げた。現会長の笑福亭仁智は5月に3期目が任期満了を迎える。

 現在の上方落語協会のあり方などに「2年前からずっと悩んでいた」という銀瓶。「私と中堅メンバーで上方落語協会を変えたい」と、力強く決意表明し、「繁昌亭昼席の改革」と、「会長選挙の制度を変えたい」の2つの公約を掲げた。

 同協会の定席である天満天神繁昌亭では、1週間ごとに出演者が変わるが、最も持ち時間の長いトリに関しては「ベテランのお師匠さんたちに偏っている」のが現状だという。「年功序列、という考え方も当然ある」と、しながらも、若手、中堅育成、協会の活性化のためにも「どんな人でも、昼席でトリを取るのは年に1週だけ」という改革案を示した。

 2年前のある総会で中堅、若手の噺家たちから「トリに中堅や若手を起用してはどうか」という意見が上がり、その後、銀瓶も理事会の議題としてあげたり、改革案を文書として提出したが、明確な反応はなかったという。

 会長選挙に関しては、これまで「どんなことをするかわからないけど、この人がなったらいいな、という人に投票して、票の多い人が会長になっていた」現状を踏まえ、推薦人制度を取り入れるなど、制度を整えていくという。

 選挙に名乗りを上げるにあたり、師匠である笑福亭鶴瓶に報告した際にも、「『ええがな、やれ』と言ってもらった」と背中を押された。今後、自ら作成した改革案を投票権を持つ約280人に郵送するなど、選挙活動を行っていく。

 「自分の知名度、実力が会長の器でないのは百も承知」と言い切った銀瓶。「だけど今、これをやれるのは僕しかいない。1期2年でシステムを構築するのが理想。そして次世代の会長になってしかるべき、知名度、人気、実力を持った人に引き継ぎたい」と、強い思いを語った。

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