酒井法子 能登の未来見えた 阪神・淡路大震災から29年、復興イベント出演

 6434人が犠牲となった1995年の阪神・淡路大震災は17日、発生から29年を迎えた。当時、甚大な被害を受けた神戸市長田区の大正筋商店街で行われた震災復興祈念フリーライブイベント「ONE HEART」には、歌手・女優の酒井法子(52)、阪神OBの掛布雅之氏(68)らがゲスト出演。今月1日に発生した能登半島地震の被災地でもある石川・金沢でラジオのレギュラー番組を持つ酒井は、復興を果たした神戸の街に「能登の未来を見せていただけた」と思いを新たにした。

 約30年の時を経て、力強く立ち直った神戸の街。酒井の目には、いまだ苦しみが続く“第二の故郷”が目指す将来像が映っていた。ミニライブに加え、隠し味に海苔の佃煮を使った「のりピーカレー」の炊き出しにも参加した酒井は「皆さんの笑顔がすてきで…。今日ここで、能登の未来を見せていただいたのかなと思いますね」と感に堪えない様子で話した。

 酒井は22年4月から、石川県の北陸放送でラジオ番組「酒井法子のマンモスradio」(日曜、後6・30)に出演しており、毎月2回ほど金沢を訪問している。能登半島地震で被災した知人もおり、発生から2週間あまりの現在でも「あの人は大丈夫かな…っていろんな人の顔が頭に浮かぶ。自分に何ができるのかな…と考えますけど、まだ小さなことしかできてないですね」という。

 そしてこの日、神戸でかつて震災を経験した人々と触れ合い「記憶を風化させてはいけないし、復興にも長い年月がかかるから、それぞれに長い間支え合っているのがすごく伝わります」と真剣なまなざし。「ここで教えていただいたことを、少しでも石川の皆さんに伝えられたら」と前を向いた。

 この日のイベントで酒井が披露した代表曲「碧いうさぎ」は、くしくも阪神・淡路大震災が発生した1995年に発売した曲。酒井にとっては、大きな転機となった忘れ得ぬ年でもある。「1月17日は(同曲が主題歌のドラマ)『星の金貨』の撮影が始まってたかどうか…というころでした」と振り返り、「いろいろなご縁があって、こうして29年たって復興した商店街で『のりピーカレー』を配らせて…って、本当に奇跡のようですよね」としみじみ語った。

 イベントを終え、「復興に関して、私にできることは何もない。何十年たっても癒えない傷もあるでしょうから、歌を聴いていただいて楽しいなって思っていただく、それしかないです」と酒井。「こんなに美しい街になった神戸を見て、能登にも必ずその日は来るっていう思いを持つことができました」と笑みを浮かべた。

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