ミリオンヒット曲「会いたい」で知られる歌手の澤田知可子（６０）が、１０月６日に東京・有楽町のＩ’Ｍ　Ａ　ＳＨＯＷでスペシャルコンサートを開催するのを前に、このほど、デイリースポーツに思いを語った。

　６月に発売した洋楽の日本語カバーアルバム第２弾「Ｖｉｎｔａｇｅ２～時がめぐるなら～」を中心に歌唱する予定で「私が影響を受けた名曲を次世代につなげたいという思いがあったので、外国人にとって日本語の歌の教科書になるようなイメージで、なるべく個性を引き算して、一人に語りかけるように大事に歌うことを心がけた」と説明。

　「ライブは観客の皆さんに届けたいという思いがあるので、気持ちが漏れてしまう。でもそれがナマの醍醐味（だいごみ）なので、楽しんでもらいたい」と呼びかけた。

　「元祖・泣き歌の女王」は近年、「歌セラピー」、「歌薬」と癒やしを歌声に込めるコンサート活動にいそしんできたが、コロナ禍で表だった活動を封じられた。「ライブは不要不急と言われて『会いたい、でも会えない』日々。でも歌だって人生に潤いを与える必要なもの。それでも歌い続けたいという思いが、アルバム制作につながった」。今作につながるアルバム「Ｖｉｎｔａｇｅ」（２２年）はリモートでレコーディングし完成させた。

　８月４日で還暦を迎えたが「まだ伸びしろがあると信じられることがうれしい。歌薬の効能にもっと可能性がある。これから楽しくなる気がする」と自らに期待する澤田。ライブに向けて「１２０％の澤田知可子が待っているので、泣いてもらえるはず。皆さんに、会いたいです」と力を込めた。

　◆澤田知可子（さわだ・ちかこ）１９６３年８月４日生まれ、埼玉県出身。８７年、「恋人と呼ばせて」でデビュー。９０年発売の「会いたい」が翌９１年にかけて１３０万枚の大ヒット。日本有線大賞を受賞し、同年のＮＨＫ「紅白歌合戦」に出場。２０２２年、沢田から澤田への改名を発表。