大麻所持容疑で逮捕の「変態紳士クラブ」メンバー、黙秘で勾留延長 「営利目的」の立証が焦点に

 人気音楽ユニット「変態紳士クラブ」のメンバー北浦翔暉容疑者(25)が今月14日、大麻取締法違反(営利目的所持)の疑いで愛知県警に逮捕された。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は28日、デイリースポーツの取材に対し、逮捕に至る経緯や今後の展開を解説し、さらには背景にある社会問題にも言及した。

 逮捕容疑は4月13日午前、大阪市内の自宅で乾燥大麻約26グラムを営利目的で所持した疑い。警察は認否を明らかにしていない。

 小川氏は「いきなり家宅捜索したわけではなく、情報提供があり、著名人ですから内偵捜査はしっかりしていたと思います。通信記録や、いつどこで誰と会っていたかも調べています。自宅で大麻パーティーが行われていたとの話もあり、出入りしていた者、共犯者等の捜査をしているはず」と解説した。

 「変態紳士クラブ」は2017年に、MC、レゲエDJ、プロデューサー(トラックメイカー)の3人で結成。北浦容疑者は「VIGORMAN(ビガーマン)」の名前で活動し、同ユニットではDJを担当していた。20年にリリースした代表曲「YOKAZE」はユーチューブで6300万回以上も再生され、昨年2月には「変態紳士舞踏会」と題して日本武道館でライブを開催するなど、若者を中心に人気がある。

 北浦容疑者は逮捕当初から黙秘を続けており、5月3日まで勾留が延長されている。

 小川氏は「大麻は(逮捕時に発表された)26グラム以外にも押収されているが、自宅で大麻パーティー等も行われており、営利目的を立証するには、実際に購入した者などを明らかにする必要がある」と指摘した。

 また、小川氏は独自の取材を通して「自宅の鍵を複数人が所持していたとの話も実際にあり、友人知人等で自由に出入りが可能であった実態もある。家宅捜索では大麻のほかに、実際に使用した吸い口等のカスなど多数の押収物があり、DNA鑑定等で共犯者が判明する可能性もある」と今後の焦点を挙げた。

 今回のように著名人が逮捕された事件の背景には、大麻が日本の若い世代にも広がっていることがあり、社会問題化している。

 小川氏は「(大麻は)他の薬物に比べて安価であること。覚醒剤やコカインは簡単に作れるわけではないですし、反社といわれる暴力団等を通さないと購入できません。その点、大麻は一般の者が自宅の庭やベランダなどで栽培することが可能で、そういった情報がインターネットにも出ていて、まねごとで栽培している者も多いと聞いています」と説明した。

 昨年6月に「大麻解禁」となったタイを今年1月に取材した小川氏は日本人観光客が大麻を購入している実態を挙げた上で、「大麻に関しては覚醒剤のように『使用罪』は日本でもありませんが、使用するためには、どこかで購入し、所持することになる。誰かから譲り受けて所持することは罪になります。そういう点から、今後、日本国内でも『使用罪』ができる可能性もあると思います」と見解を語った。

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