香坂みゆき 45周年「また歌うことが楽しい」 8年ぶりレコーディング曲14日配信

 今年、歌手デビュー45周年を迎えた香坂みゆき(59)が、9月14日に新録のカバー曲「かもめはかもめ」「虹のひと部屋」を、10月12日にはカバーアルバム「CANTOS」3部作(1991年)をデジタル配信することが31日、分かった。8年ぶりのレコーディングとなった香坂は「還暦という年代を迎えるこの時期になぜかまた歌うことが楽しくて仕方ありません。今一度お付き合いいただけたらうれしいです」と話している。

 レコーディングは2014年の太川陽介とのデュエット曲「あなたとラブ・レイン」以来という香坂は「打ち合わせ、楽曲決め、仮歌、歌入れ、コーラス入れ、ミックスダウン、最初から最後までスタジオにいたのは初めての経験かも。とても幸せな時間でした」と喜んだ。

 「昔のスタジオと違って大きな卓がなかったりいろいろ進化していてびっくりでしたが~笑」と、時の流れも実感したようだ。

 中島みゆき作詞作曲の「かもめはかもめ」は研ナオコが78年に発表した大ヒット曲で、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」の劇中で坂井真紀が歌って再び脚光を浴びた楽曲。香坂は丁寧に、かつ情感たっぷりに歌っており、大人の色気を感じさせている。

 「虹のひと部屋」は石川セリが1976年にリリースした2ndアルバム「ときどき私は」の収録曲。デビュー当時の香坂はアンニュイな石川の歌唱に憧れていたという。

 いずれも日本を代表するアレンジャー、船山基紀氏が編曲を担当。「虹のひと部屋」には女性コーラスグループ、アマゾンズが参加している。

 香坂は新録カバーについて「とても光栄ですが、ドキドキでした。大好きな先輩方の歌ですし、お二人とも個性的で当時聴いていた皆さんにもイメージや、思いがある楽曲だと思うからです。私なりの2曲になっていれば」と話した。

 「CANTOS」は2000年代に訪れたカバーアルバムブームのはるか以前に発表された「当時はまだそんなになかったカバーアルバム」(香坂)で、現時点でのラストアルバム。「初恋宣言」や「ニュアンスしましょ」などのヒット曲を持つ香坂の、もともと定評があった歌唱力が大きく開花した作品で、今回が初配信となる。

 香坂は「ボサノババージョンやジャズバージョンのように当時の私にも新たな挑戦でしたし、最後のアルバム作りになった想い出の作品です」と振り返り、「30年後の今聴いていただいてもきっと楽しんでいただけるのではないか?そっとしまったままはもったいないなぁ~っと」と自信をのぞかせた。

 ◇香坂みゆき 1963年2月7日生まれ、神奈川県出身。3歳でモデルをはじめ、12歳でフジテレビ「欽ちゃんのドンとやってみよう!」のマスコットガールとしてお茶の間の人気者に。14歳の77年、シングル「愛の芽生え」で歌手デビュー。以後、女優、タレントとしてテレビ、映画、舞台、CMなどで幅広く活躍。趣味は書道。現在、テレビ東京「なないろ日和」のレギュラーMC、ラジオ日本「加藤裕介の横浜ポップJ」の木曜パーソナリティーを担当。

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