手塚治虫作品が初歌舞伎化 8月に歌舞伎座で「新選組」 主演中村歌之助「まさか」

 「鉄腕アトム」「火の鳥」「ブラック・ジャック」などで知られる“漫画の神様”こと故手塚治虫さんの作品が初めて歌舞伎化され、3年ぶりに行われる東京・歌舞伎座の「八月納涼歌舞伎」で上演されることが27日、分かった。作品は「新選組」で、歌舞伎座初主演となる歌舞伎俳優・中村歌之助(20)が主人公の深草丘十郎役を、兄の中村福之助(24)が親友の鎌切大作役を演じ、中村勘九郎(40)と中村七之助(39)が共演する。

 幅広い世代に読み継がれ、世界中のクリエイターに影響を与え続ける神様の作品に近年「ワンピース」「風の谷のナウシカ」などの漫画原作に取り組んできた歌舞伎界が挑む。

 「新選組」は父の敵を討つため入隊した丘十郎と、謎めいた同僚・大作の友情と成長を描く名作。少女漫画の巨匠・萩尾望都氏が漫画家になることを決意するきっかけとなった作品でもある。

 歌舞伎座初主演の歌之助は「まさか歌舞伎座で主役をさせていただけるなんて…プレッシャーもありますが、すごくうれしいです!」と感激。父の中村芝翫からは「チャンスだからがんばりなさい。本当によかったね」、母の三田寛子からは「がんばりなさい。もらったチャンスをものにするのよ」と激励されたという。

 兄との親友役については「僕たち兄弟の関係とどこか似ているようで、二人に合っているのかもしれません」と分析。手塚作品は「母方の祖父が『鉄腕アトム』を見せてくれたり、小さい頃から作品に触れていた」といい、「初めて歌舞伎になる時に、主人公の丘十郎として舞台に立たせていただけることは有り難く、光栄です」と気を引き締めた。

 福之助は、数年前に勘九郎から勧められて原作を兄弟で回し読みしたと明かし「歌舞伎になったら…と想像」したと告白。「手塚治虫先生のファンや『新選組』を愛していらっしゃる方々に見ていただいた時に、『あ、鎌切大作だ!』と自然になじんでいただけるように演じられたら、それがベスト」と抱負を述べていた。

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