“平和の島”未達成 沖縄復帰50年 デニー知事訴え 記念式典開催
沖縄県は15日、1972年の日本復帰から50年を迎えた。沖縄と東京をつないで記念式典が開かれ、玉城デニー知事は式辞で「復帰に当たって政府と共有した『沖縄を平和の島とする』との目標が、なお達成されていない」と訴えた。国土面積の0・6%の沖縄に現在も在日米軍専用施設面積の7割が集中し、過重な基地負担は変わらない。
岸田文雄首相は沖縄会場で「日米同盟の抑止力を維持しながら、負担軽減の目に見える成果を着実に積み上げる」と強調。日米が返還で合意している米軍普天間飛行場(宜野湾市)について、名護市辺野古への移設が唯一の解決策だとする政府方針を式典後、記者団に示した。日米地位協定の改定にも否定的な見解を表明した。
天皇、皇后両陛下はオンラインで参加し、天皇陛下は「お言葉」で沖縄の苦難の歴史に触れ「若い世代を含め、広く国民の沖縄に対する理解がさらに深まることを希望する」と述べられた。復帰の日の式典が沖縄と東京で同時開催されるのは復帰当日以来。
