東山紀之が語る森光子さん 初公開“交換FAX”から共演秘蔵映像まで 没後10年
2012年に92歳で死去し、没後10年を迎える女優・森光子さんの思い出を語るBSフジの特別番組「私しか知らない森光子~豪華スター涙と笑いの初告白~」(6日放送、後7・00)に、親交の深かった俳優・東山紀之(55)が出演することが4日、分かった。生前に2人がやり取りしたFAXも初公開され、改めて俳優人生に影響を与えた森さんへの敬意を語る。また、黒柳徹子(88)、加藤茶(79)、爆笑問題・太田光(56)、米倉涼子(46)ら豪華スターが、時に涙を交えながら、これまで語られなかった秘話を今番組で明かしている。
帝国劇場のステージには森さんの代名詞ともいえる舞台「放浪記」のラストシーンに登場した文机が置かれ、東山は、その傍らに大女優の愛した真紅のバラをそっと飾った。在りし日の思い出を語り、「僕のことを一番最初に認めてくれた人でした」と述懐した。
東山のファンを公言した森さんとは、94年に舞台「御いのち」で初共演。プライベートでも親交を深め、2人がFAXでやり取りした貴重な手紙も公開された。体調を気遣う森さんの言葉に、舞台やドラマなど多忙を極める東山が本音をチラリ。「森さんに正直に言ってるんだなぁ」と思わず懐かしんだ。
そのほか、森さんが司会を務めていたワイドショー「3時のあなた」に、21歳の東山が初出演した秘蔵映像も紹介。現在、東山はテレビ朝日系「サンデーLIVE!!」(日曜、前5・50)でキャスターを務めているが、50歳でそのオファーが来たときの心境を明かした。「森さんの『3時の-』の影響が強い。大女優でありながら世の中でどんなことが起こっているかを報道し、それをお芝居にも生かしている。僕もやってみようと思った。進むべく方向を照らしてくれる、森さんは名前の通り“光”でした」。今なお、その生きざまを目標としている。
その他、豪華スターが森さんを語っている。NHKのドラマで、森さんが演じた主人公の若い頃を演じ、親交が始まった米倉は、譲り受けたダイヤのピアスと真珠のネックレスを身につけ、涙ながらに思い出を述懐。コント番組「ドリフと女優の爆笑劇場」(テレビ朝日系)などで共演した加藤、森さんとラジオ共演を果たした太田は、大女優でありながら笑いを追求したそのエンターテイナーとしての懐の深さについて語り尽くす。
◆森光子(もり・みつこ)本名・村上美津。1920年5月9日、京都府出身。35年にいとこで俳優の嵐寛寿郎のプロダクションに所属し、映画に初出演する。58年、劇作家の菊田一夫氏に見いだされ、「花のれん」で芸術座の初舞台を踏む。以後、数々の菊田作品に出演し、61年の「放浪記」で主人公・林芙美子役に抜てき。公演回数2000回を超えるライフワークとなった。「時間ですよ」など数々のテレビドラマに出演。「3時のあなた」の司会を長年務めた。2005年に文化勲章。09年には、女優として初の国民栄誉賞を受賞した。
