吉村知事「ブーメラン刺さったけどよかった」文通費改革に「大きな一歩」
大阪府の吉村洋文知事が16日、大阪府庁で囲み取材に応じ、国会議員の文書通信交通滞在費(文通費)について言及。日本維新の会副代表でもある同知事は、自民党の茂木敏充幹事長が新人や元職議員に対して、返還を求める方針を示したことに「大きな一歩になる」と語った。
この問題については、10月31日の衆院選で初当選した日本維新の会・小野泰輔衆院議員が、12日付のSNSで、「文書通信交通滞在費の額がどうにもおかしいのです」「満額の100万円が支払われました」と明らかに、吉村知事もツイッター上などで問題を指摘していた。
この日、自民党の茂木幹事長の発言を受け、「与党の幹事長が仰ったことは非常に重たい。非常に大きな一歩」と歓迎した。その上で、「ただ、本質的におかしなところは、日割り計算のところではない」とし、「本来は経費なのに、領収書が不要、精算も不要、返金も不可。そこが非常におかしい。3点についての法改正を維新の会として、次の国会で提案する」と続けた。
さらに、自身の問題についても言及。一部報道で国会議員だった6年前、10月1日に辞職した際に、文通費を満額受け取っていたことを報じられたことで「市長選に出るためにいろんな内部手続きをして、辞職の届け出をしたのが10月1日。わざとじゃないかという声もネット上ではあるようだが、そう言われること自体が残念だなとは思う」と述べ、「(辞職の)日程を操作するとか、そんなこすいことを考えるようなら、僕は市長選にでていません」と強調した。
その上で、「確かにブーメランだと思う。やり過ぎてブーメランに刺さりましたけど」と自虐のコメントを並べながら、「でも、よかったと思う。与党も返金するということを決めた。我々が大騒ぎしなかったら、そうなってなかった。社会のおかしなことを正していくのが政治ですから」と成果を語った。
「僕自身の反省としては、6年前ですが、もう少しセンサーを働かせて。当時、99%は頭が市長選でしたが、ここはおかしいとできればもっとよかった。いま振り返ってもおかしいと思うので、そこについては寄付をしようと思います」と見解を示した。
