大阪府の吉村洋文知事が１８日、大阪府庁で会見。１７日に国内で初めて新型コロナウイルス感染症の重症化を防ぐ抗体カクテル療法の自宅での投与を、厚生労働省のモデル事業として実施したことについて、その後の患者の状況などを質問された。同日は診療所の医師が、自宅療養中の２０～３０代の若年層で基礎疾患がある女性患者に必要と判断して投与した。

　吉村知事は「一発目ということで往診医師の方もきちんと説明していただいて、結果としては良好に進んでいると聞いている。自宅の近くで経過観察もしていただいて、時間もかかる課題もあるが、往診で抗体カクテル（療法）ができるようになる、これを広げていくことが非常に重要だと思う。国とも情報共有していきたい」と返答。

　「薬剤の使い方の課題や経過観察をする医師の方への負担など課題もあるが、自宅療養者で軽症でリスクのある方にできるだけ早く投与することで重症化を防げる。往診での抗体カクテル療法を広げていくことは医師の協力が必要だが、しっかりやっていきたい」と続けた。

　自宅での抗体カクテル療法の対象を聞かれ、「例えば小さな子供がいるとか、ご家族の事情で家から出にくい方など結構たくさんいる。入院も宿泊療養も希望しない人も多い。そういう方がメインになる」とした。

　また、「（往診に加えて）もう１つは外来。３５の病院で抗体カクテル療法をやっているが、無料の送迎の運送事業も始めた。外来での抗体カクテル療法がうまく機能すれば、身近なところで早期に治療できる。ここが非常に重要ではと考えている」と見解を示した。