鶴瓶 仁鶴さん悼む「一時代が去って行った感じ」大好きロシア民謡だしに出演依頼も

 落語家の笑福亭鶴瓶が22日、ニッポン放送「笑福亭鶴瓶 日曜日のそれ」(後4・00)に大阪からリモートで出演。兄弟子で17日に84歳で死去した落語家・笑福亭仁鶴(本名岡本武士=おかもと・たけし)さんを悼んだ。

 鶴瓶は「あのお兄さんがおったから、この世界を選んだって言っても過言ではない。生きてるとき兄さんに言って怒られましたけど」と告白。「お兄さんの市民寄席いうのを見に行ったら、ウチの師匠(六代目笑福亭松鶴)が出てて。こんな面白い人おんねやと思って。仁鶴兄さんのところは(笑福亭)仁智のお兄さんがおられて、ウチの師匠のところ行こうって行った」と振り返った。

 共演の上柳昌彦アナウンサーから「仁鶴師匠が松鶴師匠をつなげてくださったわけですね」と言われ、鶴瓶は「のちに(仁鶴)兄さんにそれを言うと、『それしゃべるな!』って。いまやから言えるんですけど怒られた。みんな仁鶴、(桂)三枝にあこがれてっていう時分がありましたからね。だからオレ、いまだに仁鶴お兄さんに電話するの緊張しますもん」と明かした。

 携帯電話では連絡できなかったといい、「携帯電話でかけたら、トンネル入ったら止まるやん。緊急に電話したときにね。えらい怒られましたよ。途中で切れるって失礼でしょ。携帯電話が出だしたころですけど」と昔話を披露した。

 また、松鶴さんの住居跡地で鶴瓶が開催するイベント『無学』に、仁鶴さんに出てもらいたいと奮闘した思い出を語った。「20年ぐらい前、ずっと(仁鶴さん夫人の故)隆子姉さんに相談してた。『長いことかかるけど、粘らなあかんよ』って」と回想。仁鶴さんが『大阪ほんわかテレビ』、鶴瓶も同じ読売テレビで『パペポTV』をやってた時代で、隣の楽屋が仁鶴さんだったという。

 鶴瓶の弟子の笑福亭笑瓶には優しかった仁鶴さんだが、鶴瓶は年々しゃべると緊張するようになってしまっていたという。出てもらいたい鶴瓶は、仁鶴さんの楽屋からロシア民謡が聞こえてくることに気づいたという。「兄さんは『おばちゃんのブルース』とか歌ってはった。ロシア民謡のつながりがあって、そんなん好きやなと思ったから。北川翔さんっていうバラライカ(奏者)の一番うまい人を探した」という。

 北川さんの東京の事務所へ無学出演を要請しに行き、了承されたという。「そこから仁鶴兄さんに『今度バラライカの北川翔さんが…』『ええ、来んのかいな』『兄さんも来ていただけませんか』いうて来てもらった。姉さんも喜んでくれた。それはうまいこと言うたなって。昨日、きょうやった寄席に兄さん来てくれとは言いにくかった」と裏話を明かした。仁鶴さんは無学でロシア民謡も披露したという。

 上柳アナから仁鶴さんの人物像を聞かれると、鶴瓶は「僕らが勝手に緊張してるだけで、兄貴はホンマに優しい。じっくりしゃべったこともある」とした。そして、「仁智兄さんが(上方落語協会の)会長になられたでしょう。それはすごく喜んでおられると思いますよ。自分の師匠が会長やって、自分の弟子が会長になったから。仁智兄さんは(亡くなる前に)すごくしゃべった日があって、それが良かったって。一時代が去って行ったっていう感じです」「すごい人が逝ってしまった。心にポッカリ穴が空いたような感じ。僕らは笑福亭の看板を背負っていかないかんと思いますね」と話した。

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