日航機墜落から36年 「御巣鷹の尾根」に遺族143人が慰霊登山   

 乗客乗員520人が犠牲となった1985年の日航ジャンボ機墜落事故から36年の12日、遺族が墜落現場の群馬県上野村の「御巣鷹の尾根」に慰霊登山した。昨年と同様に新型コロナウイルス感染拡大の影響や台風被害を考慮し、遺族や日航の赤坂祐二社長ら関係者のみが入山。墜落した場所に立つ「昇魂之碑」に献花して手を合わせ、安全を願う鐘が鳴らされた。

 日航によると、12日は遺族143人が参加。高齢の遺族も多く、「一緒に行きましょう」「大丈夫ですか」と声を掛け合いながら登る姿も。遺族らでつくる「8・12連絡会」の事務局長、美谷島邦子さん(74)は「コロナで来たくても来られない人もいる」「墓標の前で愛する人へ涙を流す、そして前を向ける。ここに来て次の一歩になる」と語った。

 叔父の加藤博幸さん=当時(21)=を亡くした東京都世田谷区の小林弘樹さん(36)は3歳の息子を含む家族で訪れ、「僕らや下の世代が登らないと事故が忘れられる。自分も祖父から聞いた当時の心境を、今度は息子に伝えて、いつか自分で登るきっかけにしてほしい」と話していた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス