落語家の桂文枝（７７）が１７日、自身のブログを更新し、１６日に８８歳で死去したプロデューサーで演出家の澤田隆治さんを悼んだ。澤田さんは、文枝が司会を務めるＡＢＣテレビ「新婚さんいらっしゃい！」を手がけたことでも知られる。

　「涙が止まらない」と題したブログで、文枝は「一人の個性あふれるプロデューサーによって僕はどんどん世に出てゆくのであった」などと振り返り、「先生　澤田隆治先生の訃報を昨日聞いて眠れませんでした。あまりにも多い思い出　もう２度と現れないテレビ界の怪物と言えるでしょう」としのんだ。

　２０２０年１１月に大阪市内で開かれた今宮戎神社の福娘発表会で会ったのが最後だったといい「杖をついておられたがお元気だった」と振り返った文枝は「本当にお世話になりました。書き尽くせないほどに。去年もっと話しておけば良かったとほぞを噛む次第です」と、突然の別れを惜しんだ。

　澤田さんは「新婚さん－」のほか、藤田まことさん主演の「てなもんや三度笠」などを手がけた。フジテレビ系で放送された「花王名人劇場」を制作し、８０年代の漫才ブームの仕掛け人として知られた。