津川雅彦さん死去 4月に妻朝丘雪路さん亡くし「先に死んでくれて良かった」

 「マルサの女」など伊丹十三監督作には欠かせない俳優で、二枚目から悪役まで幅広い役で存在感を示し、「マキノ雅彦」の名前で映画監督としても活躍した津川雅彦=本名・加藤雅彦=さんが4日、心不全のため亡くなった。78歳。京都市出身。今年4月27日に妻で女優・朝丘雪路さんが亡くなり、肺炎を患った状態で5月20日に会見を開いたばかりだった。

 最愛の妻を失った津川さんは、この時、自身も肺炎を患い、鼻に酸素吸入用のチューブを通していた。憔悴しきった姿で、「感謝してます。すべてにね」「僕より先に死んでくれて良かった」と思いを吐露していた。

 2人は1973年に結婚。津川さん33歳、朝丘さんは37歳だった。おしどり夫婦としてメディア出演も多数。本人いわく「2~3年別居した」時期もあったが、長女で女優の真由子さんに頼まれ、晩年、認知症を患った朝丘さんを介護するため、共に暮らしていた。

 73年の結婚当時、マスコミから結婚した理由を聞かれ、「性格の不一致とすれ違い」と答え、話題になった。この発言について、津川さんは「意地悪な質問してくる」ことが分かっていたから、わざとそう話した、とちゃめっ気たっぷりに告白。「(性格の不一致とスレ違い)これは離婚の原因だよね(笑)。性格の不一致、ってのはいつまでも相手が分からない、飽きない、ってこと。スレ違いもそうだ。いつまでも会いたい、それが長続きする原因(理由)じゃないですか、と(会見では答えた)。ウソですよ、そんなの。マスコミ用に捏造した詭弁だったわけ」と痛快そうに振り返っていた。

 においたつ男の色気。いくつになっても、それが津川さんの代名詞でもあった。結婚について「飽きるじゃないですか。まして1人の女性を何十年間愛し続けるってのは、男には無理なの」と話すこともあったが、最期まで朝丘さんと添い遂げた。

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