吉右衛門 涙の友人あいさつ「勝ち逃げはずるいよ」…歌丸さん葬儀

友人代表あいさつをする中村吉右衛門=神奈川・妙蓮寺(落語芸術協会提供)
祭壇に飾られた桂歌丸さんの遺影=神奈川・妙蓮寺(撮影・開出牧)
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 2日に81歳で死去した落語家の桂歌丸さんの葬儀・告別式が11日、横浜市の妙蓮寺で営まれ、歌舞伎俳優の中村吉右衛門(74)が涙ながらに友人あいさつを述べた。

 吉右衛門は「師匠、お疲れさまでございます。中村吉右衛門でございます」と歌丸さんの遺影に呼びかけ、「私が不調法なところもあって、夜っぴてお酒を酌み交わし、お話をしたというようなお付き合いはございませんでした。師匠はよく私のお芝居を見に来てくださいましたし、私も時間の許す限り師匠のお噺を聞きに行って勉強させていただきました。そんなさっぱりしたお付き合いでございました」と、2人の芸を通した交際を説明した。

 かつて吉右衛門夫妻がフランスのパリに旅行した際、歌丸さんが「パリ日本文化会館で高座をお持ちになるということが分かりまして、陣中見舞いも兼ねて会館へかけつけました」ことがあった。

 吉右衛門のスケジュールが迫ってきたものの、歌丸さんがぎりぎりで楽屋入り。「喜んで、手を握り合って、ご縁の深さを喜び合ったという思い出がございますね。師匠、覚えてらっしゃいますか。今こうやってお話ししてても顔がほころんでしまうような、楽しいお話、思い出がございます」と振り返った。

 吉右衛門は「ご訃報をテレビで知りました時は『えーっ!』…すいません、どうもトシをとると涙腺が緩くなりまして、申し訳ございません。本当にショックでございました」と、訃報を知った時の衝撃の大きさを、涙声で語った。

 「師匠と奥さまが結婚なさる時に、奥さまが『よし、この人の噺家としての将来に賭けてみよう』とおっしゃったとか。女性にそこまで腹をくくらせる師匠の人間性の素晴らしさに感服し、奥さまの度量の大きさにも感服致しまして。うらやましいなと思うのは、奥さまの見抜いた通り師匠は落語を残し、落語のお客さまを残し、やるべきことを全てやり尽くして旅立たれました。言ってみれば独り勝ちみたいなものでございますね。ですから私は最後に師匠にこう申し上げたい。師匠、勝ち逃げはずるいよ、ということでございます。お疲れさまでした」と、ユーモアの中に万感の思いを込めて別れを告げた。

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