大杉漣さん遺作 テレ東「バイプレイヤーズ」継続へ 亡くなる前日も元気に撮影

 テレビ東京のドラマ「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」(水曜、後9・54)に出演していた俳優の大杉漣=本名・大杉孝=さん(享年66)の急死から一夜明けた22日、制作陣が「いつも以上に元気だった」と亡くなる前日の撮影の様子を明かした。同作は28日、3月7日(最終回)放送分が未完だが、放送の継続意向も示した。「代わりを探す議論はありえない」(小孫茂社長)と、亡き大杉さんと共に“完走”を目指す。

 都内で行われた定例社長会見。小孫社長は「言葉を失った。何とも言いようのない(気分の)落ち込みだった」と沈痛な面持ち。名脇役の演技力を絶賛し、代役の起用なら作品を変更する必要があるくらいの存在と強調。「テレビ東京で、この方の代わりを探すという議論はありえません」と言い切り、放送の継続を指示したことを明かした。

 大杉さんは、最後まで強い絆で結ばれた仲間と一緒だった。20日の大杉さんはいつも以上に元気だったといい、午前8時から千葉県内で「バイプレイヤーズ」の撮影に参加。午後9時に終了すると、共演者の田口トモロヲ(60)、光石研(56)、松重豊(55)と食事に出かけ、午後11時前にホテルの自室に戻った。その後、午前0時ごろ腹痛を訴え、松重が付き添ってタクシーで病院に行ったが、午前3時53分に亡くなった。

 食事に同席しなかった遠藤憲一(56)を含むキャスト陣は5人のグループLINEで状況を把握。駆けつけた大杉さんの妻、一部スタッフとともに最期を看取ったという。

 17年放送の今作パート1から続編が実現したのは、本人役で出演していた大杉さんの強い思いも大きかった。“遺作”は2回の放送予定を残しているが、局側は放送へ向けて尽力している。この日、視聴者から局側へ多数の問い合わせがあったが、大半が継続を望む声だったという。

 大杉さんの急逝で22日まで予定されたロケ撮影は中止。現時点で28日放送分が7割、3月7日の最終回は3分の1しか完成していないが、長田隆編成局長は、脚本変更などの細かい部分は未定としながら「ご遺族、スタッフ、共演者の方のご理解をいただきながら、放映にこぎつけるよう調整に入っている」と、ドラマ完走への思いを伝えた。

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