秋元康氏、劇団立ち上げ“素人集団”で日本一目指す

 音楽プロデューサーの秋元康氏(59)と、エイベックスの松浦勝人社長(52)が共同で立ち上げた劇団「$4・50(4ドル50セント)」の旗揚げ会見が23日、都内で行われ、オーディションで選ばれた31人の劇団員がお披露目された。秋元氏が長年温めてきた演劇界進出の夢を託された“素人集団”が、来年2月の旗揚げ公演から日本一の劇団を目指す。

 48グループや坂道グループなど、アイドル界のヒットメーカーとして君臨し続ける秋元氏。AKB48も、当初は劇団を作ろうというプランからスタートしたという。その上で「原点に戻ったということ。今回はアイドルではなくて、あくまでも劇団。どこか懐かしい、泥くさい、汗にまみれたものができたら」と説明した。

 劇団名は、1970年に27歳で薬物の過剰摂取で早世した伝説の女性シンガー、ジャニス・ジョプリンにちなむ。遺体がマールボロのタバコと4ドル50セントを握りしめていたというエピソードから「彼女が握りしめたかったのは違うものだという思いが、何十年も頭の中にあった」と、ジャニスがつかみ残した夢を、現代の日本の若者とともに目指していく思いを口にした。

 旧知の松浦社長と食事を共にした際、新たなプロジェクトを提案されたことをきっかけに実現。昨年9~10月に全国でオーディションを実施し、応募総数5000人以上の中から男性10人、女性21人が合格した。現役の植木屋・うえきやサトシ(27)や、高校3年生の國森桜(18)など多彩なメンバーだが、演劇経験はほぼ0だという。

 その分“怖いもの知らず”のダイヤの原石がそろった。この日は報道陣を前に初パフォーマンスを披露したが、國森は「緊張はほとんどしませんでした」と笑った。リーダーの岡田帆乃佳(20)は「目標は日本一の劇団になることです!」ときっぱり。11月3~5日に都内で行うプレ公演を経て、来年2月8~12日の東京・紀伊国屋ホールでの旗揚げ公演から、大きな夢への挑戦が始まる。

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