大泉洋 感じた“究極の笑い”

 人気漫画を原作にした、俳優・大泉洋(43)の主演映画「アイアムアヒーロー」が封切られた。公開前に世界三大ファンタスティック映画祭すべてで賞を獲得する“完全制覇”を達成。日本よりも先に世界的な評価を得たが、大泉の印象に残ったのは意外にも観客が爆笑する姿だったという。パニック映画なのに、どうして?常に笑いを求めてきた生粋のコメディアンが、世界が認めた“究極の笑い”と世界進出について語った。

 原因不明の感染で人間を襲うようになった人々・ZQN(ゾキュン)との戦いを描き、15歳未満が鑑賞できない「R15+」指定。グロテスクなシーンも多いが、海外映画祭、そして公開前に日本で行った「おネエ限定」「15歳限定」での試写会は爆笑の渦に包まれた。

 バラエティー畑でブレークし「間違いなく人を笑わせたい、って思いは他の役者さんより強い」と語る大泉が、笑わせようとしていないのに起きた笑い。はて、なぜ?

 出演中のNHK大河ドラマ「真田丸」を例に分析してくれた。「(脚本の)三谷(幸喜)さんの台本は、読んだときが1番面白いんですよね。それを役者がやったら、いまいち面白くならない、ってこともたまにあるわけで。笑わせたいと欲が出ると鼻につく」。だから「笑わせようと思っていないお芝居が、1番刺さるお芝居になった。究極のコメディーの形なのかな」と分析。初のホラーでおびえ、驚き、のたうち回った演技への、思わぬ反響は新鮮だったという。

 新たなフィールドを求め、地元・北海道から全国に本格進出したのが2005年。節目を終え、11年目に踏み出した年に作品が世界に飛び出した。三大ファンタスティック映画祭ではスペイン、ポルトガルで観客賞など2冠、ベルギーではグランプリを獲得。いずれも個人への賞ではなかったため「あくまでチーム戦。作品が評価された喜びが大きい」と謙虚な姿勢は崩さない。

 だが、いつかはハリウッド?と水を向けると「チャレンジする機会がもらえるなら、やってみたいですよね。昔、僕が北海道以外の仕事もやってみたいと思って、全国のお仕事をしたように。単純に役者っていろんなことを経験したい。日本でだけやっていたいってことはないですよね」と表情は真剣だった。

 北海道の大泉洋から世界のヨウ・オオイズミへ-。そんな日も、そう遠くないのかもしれない。

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