急性骨髄性白血病のため２００５年１１月６日に死去した歌手・本田美奈子．さん（享年３８）をしのぶチャリティーコンサート「２０１５　ＬＩＶＥ　ＦＯＲ　ＬＩＦＥ　『音楽彩』～本田美奈子．メモリアル～」が３日、都内で開かれた。同時期に活躍した早見優（４９）、松本伊代（５０）、同期デビューの森口博子（４７）、同い年の坂本冬美（４８）ら１６組のゲストが出演。没後１０年となる本田さんの志を継ぐことをあらためて誓った。

　会場内に本田さんの闘病中の写真が映し出され、病院で録音していたという「Ａｍａｚｉｎｇ　Ｇｒａｃｅ」が流れた。さらにサプライズとして、本田さんが書き残していた詩をまとめた楽曲「ありがとう」を知念里奈（３４）が初めて披露。両親やすべての人への感謝をつづった本田さんの思いに、会場にはすすり泣きが広がった。

　没後１０年。存命ならデビューから３０周年の節目。集まったゲストは「ここに美奈子ちゃんがいる」と本田さんを感じながら“共演”を楽しんだ。

　司会を務めた早見と松本、森口の３人は、本田さんの「Ｏｎｅｗａｙ　Ｇｅｎｅｒａｔｉｏｎ」を振り付きで披露。松本の夫・ヒロミ（５０）も駆けつけ、ステージを盛り上げた。それぞれの代表曲で会場を沸かせ、最後は全員で「Ａｍａｚｉｎｇ－」を大合唱。温かみのあるステージには、歌声と笑顔で多くの人を癒やした本田さんの魂が込められた。

　３８歳の若さで天国へと旅立った本田さん。生前「復帰した際には、自分のように難病で苦しむ人を支援したい」と話していた。遺志を受け継いだチャリティー公演は、０６年にスタートし今年で１０年目。「今でも心の中で大きな存在」と早見。「今でも忘れることはない」と松本。初出演となった森口も「同じ３０周年。おめでとうの思いを込めた」と語り、全員が「美奈子ちゃんの思いをつなげていく」と強く誓っていた。