RCと清志郎さんを元スタッフがつづる

 2009年に58歳で亡くなった歌手・忌野清志郎さんの、マネジャーや衣装係などのスタッフを長きにわたって務めた片岡たまきさん(54)の回想録「あの頃、忌野清志郎と ボスと私の40年」(宝島社)が9日、発売される。片岡さんがこのほどデイリースポーツの取材に応じ、“ボス”清志郎さんへの思いを語った。

 ド派手な衣装とヘアメーク、過激なパフォーマンスで耳目を集めた清志郎さんだが、片岡さんはその人柄を「すごく品がある人、穏やかな人、礼儀正しい人。自分のことには真しに向かう。真面目で、いい加減に音楽をやっていない。表だって見えないところですごく(努力)している。音楽に時間を惜しまない」と明かした。

 清志郎さんがボーカルだった伝説のロックバンド「RCサクセション」好きが高じて、片岡さんはRCの事務所に入社した。ファンクラブ会報の編集、衣装係、名著「忌野旅日記」の聞き書きを担当し、1988年から活動を停止する90年まではマネジャー。04年から永眠まで、再び衣装係を務めた。亡くなって5年、「今までのことを振り返るものがたまった」と、本書を書く決心をした。

 本書では、長きにわたって内側から見たRCと清志郎さんの姿が描かれる。RCが急激に空中分解した「ものすごい90年」の生々しい姿や、清志郎さんの人間性がよく表れた言葉や自筆の文章など、至近距離にいた片岡さんでなければ書けなかったことばかりだ。

 本書を書き進めるうちにRCのメンバー、プロデューサーだった春日博文(60)らミュージシャンや、遺族に紹介された清志郎さんの実家・栗原家の本家の人々ら、ゆかりの人々と再会したり会ったりすることが続いた。

 「みんなも話したい時期なんじゃないかな。(清志郎さんが)俺のこと書けよ、って言ってる感じがするよね。清志郎さんが導いたのかもね」と言う。

 片岡さん自身にとって、清志郎さんは「導いてくれるような感じの位置で、いつも道の戸口に立たせてくれて『行ってみたら?』って言ってくれる人」だったという。片岡さんは「(清志郎さんに)会えて良かった」と、笑顔で言った。

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