佐久間朱莉 2位から逆転初V 師匠ジャンボも祝福「おめでとう」 昨年3度2位「あと一歩」ついに

 4番でバーディーパットを決め、笑顔を見せる佐久間朱莉
 通算11アンダーで初優勝を果たし、喜ぶ佐久間朱莉
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 「女子ゴルフ・KKT杯バンテリン・レディース・最終日」(20日、熊本空港CC=パー72)

 首位と1打差の2位から出た佐久間朱莉(22)=大東建託=が5バーディー、ボギーなしの67をマークし、通算11アンダーでプロ5年目にしてツアー初優勝を手にした。2打差の2位は大里桃子。尾崎将司を師匠に持つ、佐久間と同門の小林夢果(21)=ヨコハマタイヤジャパン=は通算8アンダーで3位。首位から出た堀琴音(29)=ダイセル=はイーブンパーで回り、通算7アンダーの4位だった。

 “初優勝予備軍”の筆頭株だった佐久間が、ついに栄冠を手にした。昨年だけで2位が3度。その『あと一歩』を乗り越えるための努力、気づきが実を結んだ。

 一つは、絶対勝てると信じること。マスターズを制して、生涯グランドスラムを手にしたロリー・マキロイ(英国)に大いに感化され、この日のスタート時にはスタッフに「自分を信じて戦ってきます」と言い残し、1番ティーに向かった。

 前半で4バーディー。主導権を握った。最初のピンチが11番パー5。ティーショットが木の後方、根元近くに。脱出するには、クラブのシャフトが木に当たる。「折れてもいい番手」を選択。この気迫で2打目、シャフトを木の幹にぶつけながらフェアウエーを捉え、パーセーブだ。

 小林と10アンダーで並ばれ、迎えた13番、続く14番では5メートルほどのパーパットが残った。

 さらには勝つための努力。昨年までの、2オンできずのパー逃しを課題とし、アプローチと、パッティング練習の絶対量を増やした。これが生きる。13、14番ともにねじ込んでパーセーブした。

 17番も、5メートルを外せば先に行く大里と1打差になるというピンチで、またもやパーセーブし「一番うれしかった。決まった瞬間『行ける』と思いました」と初優勝を確信した。

 師匠のジャンボ尾崎は「怒ってくれる人。親より効き目がある」とは初優勝を見守った父・浩太郎さん(53)。この優勝は中学3年時からの教えが熟成され、プレーで表現できるようになった証しでもある。師匠には「明日、報告に。何て言われるか楽しみです」と顔を輝かせた。

 ◆佐久間朱莉(さくま・しゅり)2002年12月11日、埼玉県川越市出身。3歳からゴルフを始め、原英莉花の勧めもあり中学3年時、尾崎将司に弟子入りした。埼玉平成高卒業後の21年にプロテスト合格。同年のステップアップツアー、京都レディースを制した。24年のポイントランキングは8位。155センチ。

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