「女子ゴルフ・ＣＡＴレディース・第１日」（１８日、大箱根ＣＣ＝パー７２）

　西郷真央（２１）＝島津製作所＝が９バーディー、ボギーなしの６３をマークし、９アンダーで単独首位発進した。６３はツアーでの自己ベストで、昨年に山下美夢有がマークした６４を上回る大会コースレコード。２打差の２位に大里桃子。３打差３位に比嘉真紀子、蛭田みな美、川岸史果、穴井詩、桜井心那が並んだ。山下は５アンダーで８位。４アンダーに前週優勝の菅沼菜々と前年覇者の岩井千怜ら９人。勝みなみは３アンダーで１８位。

　強い西郷が帰ってきた。大会コースレコード６３に「びっくりしている。自分のベストスコアでもあるので、久しぶりに更新できてうれしい」と笑った。

　１番パー５は第３打をピン上１・５メートルにつけてバーディー発進。前半だけで４個、後半は１４番からの３連続を含む５バーディーを追加。首位に立つのは昨年１０月の樋口久子・三菱電機レディースの初日以来だ。

　昨季は開幕戦でのツアー初Ｖから、出場１０試合で５勝。圧倒的な強さを見せたがシーズン最終盤はティーショットが曲がり、最終戦のツアー選手権リコー杯は通算３５オーバーの最下位に終わった。

　今季もショットに不安を抱えていたが、夏場に入って改善。「だいぶ前からかなり良くなってきた」。この日は強いフェードボールで、同組の勝を飛距離で上回る場面もあった。

　６月以降は前週のＡＩＧ全英女子オープンまで海外メジャー４戦に出場。欧米の硬いフェアウエーでプレーする中で、サンドウエッジ一辺倒だったグリーン周りのバリエーションが増えた。

　この日も最終１８番パー５でグリーン脇からの第３打を４８度のウエッジで転がし、３０センチに寄せてバーディー締め。「うまく打てた。新しい引き出しが増えたことで、セカンドショットの許容範囲が増えてくる」

　２日目へ向けては「継続させるというよりは、明日のゴルフを自分で作っていくところに集中したい」。今は中間距離を打つ際の体の動かし方など、一つ一つ課題に取り組んでいる段階。それを克服した先に、昨年５月以来のツアー６勝目がある。