稲見萌寧 完全復活V「よかったぁー」 16番“目玉”からミラクルショット「大きかった」

 ウイニングパットを決めて喜ぶ稲見萌寧
 今季初優勝を果たし、副賞の米俵を抱きしめる稲見萌寧
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 「女子ゴルフ・ヨネックスレディース・最終日」(5日、ヨネックスCC=パー72)

 単独首位から出た稲見萌寧(22)=Rakuten=が3バーディー、2ボギーの71で回り、通算7アンダーで今季初優勝を果たした。3日間トップを譲らない完全優勝で昨年11月の伊藤園レディース以来203日ぶりの通算11勝目。“岩井ツインズ”の妹・千怜、藤田さいきが通算5アンダーで2位。高橋彩華、菅沼菜々、石井理緒、吉田優利、穴井詩が通算4アンダーで4位を分けた。

 1・5メートルのウイニングパットをど真ん中から沈め、稲見は両手を高々と突き上げた。昨年伊藤園レディース以来203日ぶりの美酒。「優勝の瞬間は『よかったぁー』という感じ。一番は安堵(あんど)感がすごくありましたね」と心底うれしそうに笑った。

 勝ち方を知っている選手のゴルフだった。2位に2打差のトップからスタートし、4番で3メートルを沈めてバーディー先行。続く5番は第2打をピンに当て、奥2メートルにオン。もう少しでイーグルというスーパーショットで逃げ切り態勢を固め、12番で7メートルのスライスラインを読み切って2位以下を突き離した。

 優勝を確実にしたのは16番。第1打を右バンカーに打ち込み、ライは最悪の“目玉”状態だったが、52度をしっかり振り抜いてピン手前3メートルに乗せた。この難しいパットを決めてパーセーブ。「(バンカーショットは)想像以上にうまく打てた。あれが今日一番大きかった」。優勝への流れを手放さなかった。

 昨季(20-21年)は10勝を挙げて賞金女王に輝き、東京五輪も銀メダルをつかんだが、今季は開幕から不振にあえいだ。オフの反り腰矯正の取り組みが裏目に出て、ゴルフ全体が崩れてしまった。復調のきっかけは5月のワールド・サロンパス・カップから昨年までのトレーナーと再タッグを組んだこと。「一番悪い時は自分の重心の位置さえ分からなかったけど、私の体を知っているトレーナーさんの指導でいい感じになりました」。今週はすべてがかみ合っての復活Vだった。

 この優勝でメルセデス、賞金両ランキングともに西郷真央に次ぐ2位に浮上したが、あくまで目標は足元に置く。「自分が今まで何位にいたのかも知らなかった。とりあえずもう一回勝つことに集中して頑張っていきたい」。最強女王が再び常勝街道を歩き始めた。

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