女子ゴルフ開幕戦中止…渋野日向子「非常に残念」 五輪代表争いに影響も

 日本女子プロゴルフ協会(LPGA)などは28日、女子ツアーの今季開幕戦、ダイキン・オーキッド・レディース(3月5~8日・沖縄県)を中止すると発表した。感染が拡大する新型コロナウイルスの影響で、一度は決めた異例の無観客開催から、さらに踏み込んだ対応をとった。昨季賞金ランク2位の渋野日向子(21)=サントリー=は「非常に残念」とコメントを発表すると同時に、事態の早期収束を願った。

 当初は19日にツアー史上初めて4日間とも観客を入れずに開催するとウイルス対応策を発表していた開幕戦。主催者は「何とか選手にプレーの機会を」と準備を進めたが、その後も感染は広がり、状況は好転しなかった。

 26日には政府からスポーツイベントなどの中止や縮小の要請があった。LPGAと主催者は対応変更について文書で「政府の国家的な課題として感染防止に取り組む強い姿勢表明を重く受け止め、慎重に議論を重ねた結果」などと説明した。

 今季第2戦は3月13~15日に高知県で明治安田生命レディースが予定されている。だが、ウイルス禍終息の道筋が見えなければ、2戦目以降も開催の判断は容易ではない。照準を合わせてきた試合がなくなることで選手は調整が難しくなるだけでなく、6月末の世界ランキングで決まる東京五輪代表レースに大きな影響が出る。

 世界ランクで畑岡奈紗に次ぐ日本勢2番手の11位につける渋野は出場予定だった東南アジアでの米ツアー2大会が中止となり、ポイントを積み上げる機会を逃したばかり。3番手の15位・鈴木愛とともに、もどかしさを募らせながら練習するしかない。

 この日、渋野は「非常に残念。トーナメントの再開に備え、しっかりと調整を続けていきたい。一刻も早く事態が収束することを願っております」とマネジメント会社を通じてコメントを出した。

 世界15位以内の選手は国・地域ごとに4人まで五輪切符を得られるが、16位以下なら2番手までに限られる。現状なら競い合う関係にない渋野と鈴木も、15位から漏れるとし烈な争いが待っている。上位選手はほとんどが米ツアー勢。日本ツアーの中止が長引くと、2人にとっては苦しい状況になる。

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