岡本綾子氏「海外に行くとゴルフがうまくなるっていうのは勘違い」 渋野の決断後押し

 「女子ゴルフ・エリエールレディース・第3日」(23日、エリエールGC松山=パー72)

 賞金ランキング61位の森田遥(23)=フリー=が67と伸ばし、通算15アンダーで単独首位に立った。シード落ちの危機から逆転でシード獲得を目指す。1打差2位に賞金ランク2位の申ジエ(韓国)ら5人。さらに1打差7位に同ランク1位の鈴木愛(25)=セールスフォース=と、同3位の渋野日向子(21)=RSK山陽放送=が並ぶ。選手の心理や技術、勝負の流れなどを、デイリースポーツ評論家の岡本綾子氏が自身の視線でお伝えする。

   ◇  ◇

 賞金女王争いが熱いですが、シード争いもグッとくるものがあります。予選落ちした藤本麻子さんは9年間保持してきたシードを喪失しました。藤本さんは毎年、シーズン終盤までシードを争っている印象がある。そこを打破したいですね。

 賞金ランク下位の選手は、シーズンオフをどう過ごすかを考えないといけない。ゴルフは自分一人で、独自でやるのが難しいスポーツ。人のアイデア、知恵を借りてやらないとうまくいきません。

 また、最近は暖かい海外でトレーニングして開幕に照準を合わせる選手が多いですが、そうすると梅雨のころにはバテてしまう。1回目のリランキングまでにシードを決めてしまうぐらいの気持ちで臨むなら、それもいいと思うのです。どのようなビジョンを持ってシーズンに向かうか、選手自身がしっかりと決めて準備することが大事なのです。

 河本結さんは来季米ツアーの予選会に挑戦し、9位の好成績で出場権を獲得しました。自分で計画を立てて、それをきっちり実行している。なかなかのガッツがあります。彼女は体力がありますし、飛距離も出る方だし、強気な性格もいい。米ツアーでも期待できます。

 一方で米ツアーの出場資格を得た鈴木愛さんと渋野日向子さんは、来季も国内ツアーで戦うことを決断しました。それはそれでいいと思います。来年の東京五輪を見据えた時に、日本で戦っても世界ランキングを上げていくことはできます。海外に行くとゴルフがうまくなるっていうのは勘違いですから。

 ただ、米ツアーで賞金女王になる日本選手に出てきてもらいたいという思いもあります。今の時代に岡本綾子のような、シーズン中に日本と米国を往復しつつ、両ツアーでどんどん勝つような選手が出てくればすごいことになります。それには何より、ケガしない体作りを常日頃からやっていくこと。米ツアーに行ってからやろう、なんて考えでは選手寿命を縮めることになりかねません。

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