星野陸、大器覚醒V 完全優勝で涙のツアー初美酒 周囲の期待「やっと応えられた」

 「男子ゴルフ・フジサンケイクラシック・最終日」(2日、富士桜CC=パー71)

 プロ3年目の星野陸也(22)=フリー=が初日から一度も首位を譲ることなく、ツアー初制覇を完全優勝で飾った。従来のコースレコードを3つ更新する通算16アンダーの圧勝劇。完全優勝で初優勝を遂げたのは2017年の関西オープンの今平周吾以来だ。アマチュア時代から将来を期待され、初めて開幕からツアーに参戦した昨季にシード権を獲得した大器は、将来の海外メジャー大会優勝を目標に掲げた。5打差2位に今平周吾、さらに1打差3位に重永亜斗夢が入った。

 若手有望株が続々と初優勝を遂げる男子ツアーの潮流に、身長186センチという世界規格の星野陸が乗った。後続に大差をつけ圧勝。優勝パットを沈めると、グリーン脇にいた家族のところへ駆け寄り、涙を流しながら父の宏さん(55)と抱き合った。「小さいころから育ててもらっているので、勝手に涙が出てきた」。初優勝は興奮よりも、安ど感の方が大きかったようだ。

 2位に5打差をつけてスタート。それでも、優勝を確信したのは17番でバーディーを奪った時だという。「プレッシャーはあった」。運も味方した。「あれで流れが変わった。優勝する時は奇跡もあるんだ」と振り返るのは10番パー4。グリーン手前のラフから25ヤード先のピンに寄せようとした第3打が勢いよくピンに当たると、そのままカップに消えた。

 今季のドライビングディスタンス299・57で11位の飛距離が自慢。プロに転向した2016年に出場したQT(出場予選会)では2位に7打差をつけトップ通過。その後は、周囲からの期待の高まりをひしひしと感じていたという。優勝会見の第一声では「昨年から期待してもらって、やっと応えられた」と肩の荷を下ろした安ど感を口にした。

 「難しいコースだと燃える」というプロ向きの性格。賞金ランキングも一気に3位へ浮上した。25、26歳での米ツアー参戦を目標にしている。「マスターズか全米オープンを優勝したい」。今後は、海外メジャー制覇を見据える戦いにもなる。

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