奈紗、圧巻!大会新21アンダーで日本人最年少米ツアーV

 「米女子ゴルフ・アーカンソー選手権・最終日」(24日、ロジャーズ・ピナクルCC=パー71)

 首位タイから出た畑岡奈紗(19)=森ビル=が8バーディー、ボギーなしの63で回り、通算21アンダーで2位に6打差をつけてツアー初優勝。来季から2年の出場資格を獲得した。日本勢が米女子ツアーで勝つのは昨年4月の野村敏京以来10人目、19歳での優勝は宮里美香の22歳を抜いて最年少。今大会では宮里藍さんが2012年に米ツアー最後の優勝を飾った。昨年引退した憧れの先輩と同じ舞台でタイトルを手にし、次代のエースは「バトンを引き継ぐ」と継承を誓った。

 名前は米航空宇宙局(NASA)に由来する。誰も届かない域まで達してほしいと両親が込めた思いを、畑岡は初の米ツアー制覇を目指す勝負どころで体現した。ただ上を目指し、大会記録の通算21アンダー。挑戦2シーズン目、不振を乗り越えた末に手にしたトロフィーに「重いですね」と笑った。

 勝利の土台はあった。4月に米国で初めて最終日最終組に入って大崩れし、5月はプレーオフで惜敗。負けてライバルたちの強さを知るからこそ攻めた。「最後まで気を抜かなかった。自分のゴルフに徹して目標を達成できた」と、八つ伸ばしての快勝に胸を張った。

 勇んで米国を転戦した昨年はスイング改造が裏目に出て、この時期は予選落ちを繰り返した。夏に日本に帰り、トップを高く保つフォームに回帰。秋に日本女子オープン選手権で2連覇し「自信を取り戻した」。

 武器のショットの安定が強さに直結する。1打目が乱れた13番(パー4)はドロップしての第3打をピンまで2メートル半につけてパー。少ないピンチもきっちりしのいだ。キャディーのドリュー氏が「上達した」と語るパットがかみ合って63。同組で3位に終わった強豪L・トンプソン(米国)を「隙がなかった。勝利に値する」とうならせた。

 次は28日開幕のメジャー、全米女子プロ選手権。新たな経験を積み、自信を深めた畑岡が「気を引き締めて」挑む。

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