【舩越園子の目】マスターズ出場を決めた谷原の武器とは

 「米男子ゴルフ世界選手権シリーズ、デル・マッチプレー・第4日」(25日、オースティンCC)

 「苦しいときほど笑え」という教えがある。言うはやすく行うは難しだが、谷原秀人はこの教えを地で行っている。

 谷原が大志を抱いて米ツアーにやってきたのは2005年。しかし成績は低迷し、苦悩した彼はシーズン半ばで日本へ引き上げていった。そんな苦しみの中でも彼は会えば必ず笑顔を見せた。

 翌年、全英オープンで5位に食い込んだ。「去年は帰国便の機内で辛かった?」と尋ねると「世界の舞台に戻ってきて、もう一度やってやると思っていたから辛くなかった」と笑顔で答えた。

 今週のマッチプレーは、世界ランキングで50位以内に入って、マスターズへの出場権を得るラストチャンス。そんな瀬戸際に立ち、熱い闘志を燃やし、焦燥感もありながら、それでも笑うことができる度量の大きさ、心の強さは谷原の武器だ。

 「誰が相手でも僕より上」の強豪選手たちを次々に打破し、ベスト4進出を決め、マスターズ出場を確定させた谷原は「ここまで来ると思ってなかったので、もう服がないっすよ」と日本メディアを笑わせた。

 どんなときも笑顔で耐える谷原だからこそ笑顔が報われる日が到来してほしい。心からそう願っている谷原ファンは多いに違いない。

(在米ゴルフジャーナリスト)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ゴルフ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ゴルフ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス