池田勇太が初の賞金王!悔しい2位も史上4人目の2億超え

 「男子ゴルフ・ゴルフ日本シリーズJTカップ・最終日」(4日、東京よみうりCC=パー70)

 2位から出た池田勇太(30)=日清食品=が5バーディー、1ボギーの66で回り、通算12アンダーで2位を守った。賞金約1040万円を加え、今季の通算獲得賞金を13年の松山英樹以来4人目となる2億円突破の2億790万1567円とし、初の賞金王に輝いた。65を出した朴相賢(韓国)が通算13アンダーで日本ツアー初制覇し、賞金4千万円と3年のシードを獲得。首位から出た小平智は昨季賞金王の金庚泰(韓国)、池田と並び1打差の2位だった。

 悔しさ半分、喜び半分の賞金王だった。最終18番、池田はピン左5メートルからのバーディーパットがカップの縁をなめると、ぼう然と立ち尽くした。通算12アンダーで並んでいた同組の朴相賢が直前にチップインバーディー。入れればプレーオフのパットを外した瞬間、優勝の望みが消えた。

 「あのパットは入れるつもりで打ったけど、届かなかった」

 今大会は単独3位以内に入れば、初の賞金王が決まる状況で臨んだ。首位に3打差2位に浮上した前日は「優勝できなければ、賞金王になっても喜べない」と自身に高いハードルを課した。その理想は果たせなかったが、最後まで優勝争いを演じ、堂々の2位で大きな勲章をつかんだ。

 「悔しさの方が強いけど、賞金王は日本ツアーで1年間一番頑張った人間がなるもの。やっと取れました」

 今季は昨年まで3年間務めた選手会長を退任したこともあり心機一転、用具など契約を全体を見直した。トレードマークの2タックのズボンからストレッチパンツへ。髪型も今風に変えた。練習では初めて筋力トレーニングを取り入れた。リオデジャネイロ五輪に出場したことで「五輪代表として見られる。下手なプレーはできない」という自覚も芽生え賞金王を後押しした。

 「選手会長をやめて、30歳になって、自分自身もっと成長していこうと思った。それが結果につながった」

 ただ、これで満足はしていない。ゴルフを教えてくれた祖父の言葉「優勝しなければ2位もビリも一緒」を肝に銘じる。新たな飛躍を目指す来年は、世界ランク50位以内の資格でマスターズにも出場する。「今年は中の上。上の上になるには、年間最多勝を取って賞金王にならないと。自分自身よくやったなと思ったら終わり」。池田の新時代を築けるか、ここから本当の勝負が始まる。

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