小平、大まくり決めた 初日13打差91位から大逆転V

 「男子ゴルフ・ブリヂストンオープン・最終日」(23日、袖ケ浦CC袖ケ浦C=パー71)

 5位から出た小平智(27)=Admiral=が5バーディー、1ボギーの67で回り、通算14アンダーで逆転優勝を飾った。初日91位、首位と13打差からの大まくりで、昨年10月の日本オープン以来となるツアー通算4勝目。3位から初優勝を目指した山下和宏(42)=ザ・サイプレスGC=は通算10アンダーの5位。首位から出た高山忠洋(38)=スターツ=は77と崩れて11位に終わった。

 初日に75をたたき、首位と13打差と出遅れた小平が鮮やかな逆転劇をやってのけた。91位からのごぼう抜きは、記録が残る1985年以降では4番目の記録。2日目に42位、3日目は62と爆発して5位に浮上。そして最後に頂点に立った。

 この日は首位と3打差でスタート。12番でトップに追いつき、13番で一気に追い抜いた。ギャラリーを沸かせた連続バーディー。しかし、直後の14番パー4こそが小平の勝負ホールだった。ラフからの第2打がグリーン手前のラフにつかまった。ピンまで25ヤードの難しい距離。手にしたのは7月に投入したばかりの60度のウエッジだった。柔らかな弾道で30センチにぴたりと寄せてパーセーブ。優勝を確信した瞬間だった。

 持ち前の爆発力に安定感が加わり、今季は予選落ちがわずか2度。「レベルアップできているから、不安はなかった。ずっと落ち着いてできていた」。静かに淡々と。派手なガッツポーズもしたりはしない。「スーパーショットがあったわけでも、奇跡的なものがあったわけでもない。実力で勝てた」。自信はより深まった。

 13年の初優勝から4シーズン連続の勝利となった。今回の優勝で来夏の世界選手権シリーズ、ブリヂストン招待(米国)の出場権も手にした。「松山や遼に一歩でも追いつきたい」。海外志向の強い27歳。世界へ飛び出す準備は整った。

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