藤井千夏、5度目の正直へ首位発進
「LPGA最終プロテスト・第1日」(28日、こだまGC=パー72)
ジャンボ尾崎の師匠でも知られるプロゴルファーの故・藤井義将氏(享年85)を祖父に持つ藤井千夏(27)=麻生飯塚GC=が4バーディー、ボギーなしの68をマークして首位発進した。5度目の挑戦で、悲願の合格を目指す。
スレンダー美人・藤井の笑顔が夏空に映えた。4バーディー、ボギーなしの68。「ノーボギーだったので、いいゴルフができたと思う」と冷静な口調で振り返った。
今年2月に85歳で他界した祖父・義将氏は“玄海の荒法師”の異名を取り、あのジャンボにゴルフを教えた伝説の人。「おじいさんから教わったことは『頭を残せ』です。それをずっと守っています」。この日はショットが絶好調。天国の祖父の支えも受けての好発進だった。
まだテストには合格していないが、昨年末の予選会(QT)で99位になり、今季は日本女子プロ協会にTPD単年登録。プロとして下部ツアー中心にプレーしている。
今月のサマンサタバサ・レディースでは初めてレギュラーツアーも経験。結果は予選落ちだったが、得たものは大きかった。賞金ランク1位のイ・ボミをパッティング練習場で観察。「私はここへ打とうという気持ちが強すぎて硬くなってしまうけど、イ・ボミさんはスムーズ。勉強になった」。この日は2番で8メートル、7番も5メートルを入れてバーディー。早速成果を出した。
プロテスト挑戦は今回で5回目。「明日からも今日のようなゴルフができればいいですね」。今年こそ「合格」の朗報を祖父の墓前に届けたい。