河村雅之シニアで目指す第2の栄光

 どん底を味わった広島市出身のプロゴルファー・河村雅之(48)=安芸カントリークラブ=が、2年後から参加できるシニアツアーの優勝を目指している。日本ツアー通算3勝の実力者もパット、アプローチのイップスを発症してからは、主にレッスンプロとして活動していたが、シニアでの栄光を目指しチャレンジツアーに参加して実戦感覚を養っている。

 河村の朝は早い。東広島市の安芸カントリークラブで週4日「研修生みたいなことをしている」と、客のバッグを運ぶなど雑用からはじまる。ラウンドレッスンが入ればコースに出る。また、週2日は広島市中区のゴルフ練習場「舟入ゴルフガーデン」でレッスンを行っている

 日本ツアー3勝、生涯獲得賞金は3億6000万円を超えている。そんなツアープロが研修生のような生活を強いられるようになったのは、30代半ばに発症したパット、アプローチのイップスのためだ。「ツアーに出るのをやめようかなと思ったことが、4、5年あった」とレッスンプロへの完全転向も頭によぎった。

 しかし、数々の栄光を手にしてきた男は、イップスを克服して「もう一回優勝を目指す」と復活することを決めた。2013年にはチャレンジトーナメントで優勝し、2014年にはツアー9試合に出場した。結果は予選通過1試合のみで、シード権を獲得することはできなかった。

 今年もチャレンジトーナメントに出場しているが、「若い子が多くて、さすがに優勝できないかな」と冷静に現状をみつめた。そして「2年したらシニアに出られる。最初はシード権もありますし、シニアツアーで優勝を目指そうと思うんです」と目標を切り替えた。

 試合感覚をなくさないためにもチャレンジトーナメントに出場している。「試合に行かなければ生活はできるんですけどね…。赤字続きで」と苦笑いを浮かべた。2年後の夢を実現するために、朝早くからゴルフ場に姿を見せる。

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