男子200メートル平泳ぎ・17歳大橋信が世界新V 0秒65更新!驚異の2分4秒83 “北島2世”にロス五輪も期待大
「アジア大会・競泳」(24日、東京アクアティクスセンター)
競泳男子200メートル平泳ぎで大橋信(17)=枚方SS=が2分4秒83の世界新記録をマークし、金メダルを獲得した。覃海洋(中国)が2023年7月にマークした記録を0秒65更新。驚異的な記録で100メートルとの2冠を達成した。3月の日本選手権で史上最年少の平泳ぎ3冠に輝いたホープ。アジア大会ではその後に五輪2大会連続2冠となった北島康介が02年釜山大会で同じ種目の世界新記録を出しており、大橋も2年後のロサンゼルス五輪で活躍が期待される。
日本の17歳が世界に衝撃を与えた。大橋が、従来記録を0秒65も更新する異次元の世界新記録を樹立。200メートル平泳ぎでの2分4秒台は前人未到で、24年パリ五輪の優勝タイムを1秒02も上回った。「速すぎる…ドーピングをしてるんじゃないかと思うぐらい速くて不安」。本人すら喜びを通り越して苦笑いした。
“独泳”だった。序盤から抜け出し、すぐに後続とは体一つ分リード。前半100メートルを世界記録ラップより速い59秒89で折り返すと、ラスト50メートルも速度を落とさずぶっちぎった。大会直前にコロナに感染して39度の高熱に襲われたが、「体のケアをたくさんの方がしてくれた。みんなのおかげ。世界新記録は出さないといけないと思っていた」と感謝の気持ちも後押し。電光掲示板に表示されるWR(世界記録)を確認すると、水を力いっぱいたたいて喜びを爆発させ、大歓声を独り占めした。
平泳ぎのレジェンド・北島康介氏が、五輪2大会連続2冠を達成した08年北京大会の翌年に生まれた新世代。身長169センチの小柄な体を生かしたハイテンポな泳ぎと、それを継続する持久力を武器にする。所属の太田伸コーチが「普段は友達とおちゃらけている」と話す高校生らしい一面も持つが、競泳になれば一変。プールの外でも五輪4冠のレオン・マルシャンらトップ選手の映像を見て研究する勤勉さを持ち合わせている。
北島氏は02年釜山アジア大会の200メートル平泳ぎを世界記録で制し、04年アテネ五輪、08年北京五輪と飛躍した。大橋も同じルートをたどりつつある。「北島さんと同じ道を進めそうですごくうれしい。ここで世界新を出せたのは、もっと上を目指して力をつけろという意味。もっとタイムを上げられたら」。12年ロンドン五輪を機に、メダルから遠ざかっているお家芸の復活へ。“北島2世”がロサンゼルス五輪の頂点まで突き進む。
◇大橋 信(おおはし・しん)2009年3月5日、大阪府枚方市出身。小学3年から水泳を始めた。専門は平泳ぎ。小学5年の全国JOCジュニアオリンピックカップでは50メートル2位。中学3年の全国大会では100メートル2位(1分3秒83)、200メートル3位(2分16秒84)だった。高校2年の25年の近畿大会で、2分6秒91を記録してブレーク。26年3月の日本選手権では、100メートルで58秒67の日本新記録を樹立した。同年に初のシニアA代表入り。大阪・東香里中を経て、四條畷学園高在学中。趣味はゲーム。家族構成は両親、姉2人、兄1人。169センチ。枚方SS所属。
