熱海富士 三役初白星! 2場所連続で横綱大の里を撃破「上手を取れたのが良かった」 転機は昨年九州場所前「このままじゃダメだと」
「大相撲春場所・2日目」(9日、エディオンアリーナ大阪)
新小結熱海富士が、“三役初白星”を横綱大の里から奪った。右四つで力強く寄り切った。大の里は10場所ぶり、自身2度目となる初日からの連敗を喫した。横綱豊昇龍は若隆景を送り出し連勝。綱とりの大関安青錦は合口が悪い平幕義ノ富士に寄り倒され、初黒星を喫した。大関琴桜は小結若元春を押し出して2連勝とした。
支度部屋から帰路に就くと、通路で待ち構えた女性ファンから祝福の声を受けた。アイドルのような声援に、うなずく熱海富士。静岡から96年ぶりの新三役が、節目の初白星を横綱から挙げた。
先場所、金星を奪った大の里戦。互いに得意は右四つ。先に右を差され、下手を許しても左上手を取り対抗した。のぞかせた自身の右は返して上手を許さず寄り進み、相手の引きに乗じて決着をつけた。
初日の黒星から「切り替えて勝ててうれしい。上手を取れ、と言われているので取れて良かった」と、NHKインタビューで納得の表情を浮かべた。支度部屋では取材に応じなかったが、付け人や床山とうれしそうに喜び合った。
普段は厳しい師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)は、安青錦との優勝決定戦で敗れた先場所後「言ってきたことができるようになってきた」と語っていた。場所前も「もう、何か(厳しく)言うことも減ってきた」とその成長を証言した。
熱海富士の転機は昨年九州場所前だった。師匠に、十両時代の取組映像とともに「昔の方がいい相撲だぞ」と指導され、「昔の方が足が出ていた。このままじゃダメだと思った」と奮起したことだった。
受け身の相撲がめっきり減った。師匠、同部屋の伯乃富士、翠富士が休場する今場所。激動の中でも「一番一番全力で、どれだけいい相撲が取れるか」と心は乱れない。





