吉田雪乃 女子1000Mも五輪代表入り「まだまだ伸びしろがある」 高木と並んでゴール「リズムをもらおうと思ってやった」
「スピードスケート・全日本選手権」(27日、長野市エムウェーブ)
女子1000メートルで2位の吉田雪乃(22)=寿広=が1分14秒66で日本連盟の派遣標準記録の最高位「SS」を上回り、500メートルに続いて五輪代表を確実にした。既に代表を決めている高木美帆(TOKIOインカラミ)が1分14秒53で2連覇。男子1500メートルは野々村太陽(博慈会)が1分45秒26の大会新記録で初優勝し、SSに次ぐ派遣標準記録Sをクリアして初代表を手中に収めた。五輪代表メンバーは最終日(28日)の全競技終了後に発表される。
笑顔で二つ目の五輪切符をつかんだ。既に500メートルで代表権を獲得している吉田が、五輪派遣標準記録のSS標準を突破して銀メダル。2種目の代表権を確実とし「オリンピックのことを意識したし、自分のベストを尽くしたいという気持ちが高ぶったレースになった」と振り返った。
自身も満足のスタートを切り、600メートルを好タイムで通過。最後のコーナーで少し乱れる部分があったが、ラストの直線では高木と並び一気にゴールに滑り込んだ。「最初の加速の部分を美帆さんの足に合わせてリズムをもらおうと思ってやった。良いリズムで入れた」と充実感たっぷりだった。
1000メートルに力を尽くせたのは「両親も会社の方々も全員チケットを買ってしまっていた」から。「出るしかないと思って。そのために頑張った」と天真らんまんな吉田らしく冗談を飛ばした。「まだまだ伸びしろがあるので、オリンピックまで、少しでもその課題を埋められるようにしたい」。約1カ月半、さらなる高みへ突き進む。

