ロス五輪の星 16歳大橋信が100平泳ぎV 北島康介氏の五輪2大会連続2冠後に生まれた新世代
「競泳・ジャパンオープン」(28日、東京アクアティクスセンター)
男子100メートル平泳ぎが行われ、16歳の大橋信(枚方SS)が59秒38をマークして優勝した。27秒89の2番手で折り返すと、後半50メートルで1人をかわして先頭でゴール。「シニアの全国大会で初優勝できてうれしい。緊張はあったけど、崩さずに泳げてよかった」とうなずいた。
大阪府枚方市出身。平泳ぎのレジェンド・北島康介氏が五輪2大会連続2冠を達成した08年北京五輪の翌年に生まれた。祖父母や母の影響で3歳から水に親しみ、小学3年から本格的に競技を開始。五輪王者のアダム・ピーティ(イギリス)や世界記録保持者の覃海洋(中国)の泳ぎを参考にしながら自分のフォームを作り上げ、現在は身長169センチの小柄さを生かしたハイテンポな泳ぎと、それを維持できるスタミナを武器にする。
今年3月の代表選考会は200メートルで4位に沈んだが、悔しさをバネにし、同7月の近畿高校選手権では世界選手権金メダルタイムを上回る2分6秒91をマーク。100メートルでも日本人史上3人目の58秒台となる58秒94を記録し、28年ロサンゼルス五輪の星として一気に注目を集めた。
今冬は全体的な強化に取り組み、来年3月の日本選手権で自身初の代表入りを狙う。「(今レース)1週間前には修学旅行に行っていて…ディズニーが楽しかった」と16歳らしさをのぞかせるホープは、「(代表は)狙えるライン。行かないと恥ずかしいと思って、自分にプレッシャーをかけて頑張っている」と表情を引き締めた。




