武蔵川親方が初優勝の安青錦を称賛「ずっとリズムがいい、課題の立ち合いが気にならなくなってきた」
大相撲九州場所で初優勝を果たし、12勝3敗で大関昇進を確実にした関脇安青錦(21)=安治川=が千秋楽から一夜明けた24日、福岡・久留米市の部屋宿舎で会見した。デイリースポーツ評論家で元横綱武蔵丸の武蔵川親方は「リズムがいい」と安青錦を称賛していた。
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初優勝した安青錦はずっとリズムがいい。安定している。やることが決まっていて、余計なことを考えないのが、相撲に表れているよね。立ち合いが課題だと言ってきたけれど、これだけ勝っていると気にならなくなってきたな。
義ノ富士に負けた相撲みたいに、当たってすぐ出られると弱い部分はあるけれど、これからもっと強くなるんじゃないかな。他の力士は、もっと強く当たって、速い勝負に持ち込まないと安青錦には勝てないよ。
豊昇龍はまさにそうで、これまで安青錦に強く当たれず負けていた。優勝決定戦は頭から当たったのに、途中で引いてしまった。来年は場所前の出稽古はもちろん、巡業でも安青錦とどんどん稽古してほしい。このままだと勝てないよ。2場所続けて決定戦に進んだけれど、横綱は優勝しないと褒められない。最後を締めてほしかったよね。何でもできる横綱だけど、自分の型をつくって、先に攻めてほしいな。
大の里の休場は残念だったけど、ケガは仕方ない。しっかり治してほしいな。13日目の安青錦戦の立ち合いで痛めたと聞いたけれど、実際のところは本人にしか分からない。やっぱり大きな体を生かして前に出る、その持ち味を徹底してほしいな。
今年は安青錦ら新しい若い力士の活躍が目立った。伯桜鵬と義ノ富士は出足がいいけれど、バタバタするところが気になった。それにしても、横綱が2人も誕生したのはうれしかったな。来年はみんながケガなく相撲を取れれば一番いい。僕も年末はゆっくり体を休めて、来年に備えるよ。




