鵜沢飛羽「無理じゃんそりゃ~!!」決勝進出は全員19秒台に「お手上げ」8年ぶりファイナリストならずもアンカー担うリレーへ誓い「メダル取ります」【世界陸上】
「陸上・世界選手権・男子200メートル準決勝」(18日、国立競技場)
2大会連続準決勝進出の鵜沢飛羽(23)=JAL=は20秒23の1組6着で準決勝敗退。日本勢では史上3人目、17年ロンドン大会のサニブラウン・ハキーム以来8年ぶりの決勝進出はならなかった。
スタートから一気にスピード上げて上位争いを繰り広げたが、最後の直線中盤でついていけなくなり、最後は引き離された。決勝進出者全員が19秒台というハイレベルな争いに「無理じゃんそりゃ~!!」と叫び、「世界大会3回目で1番いい走りができた。今の全力が出せて、それでダメならお手上げ」と語った。
それでもメダルの期待がかかる400メートルリレーではアンカーを担う見込みとなっている。「個人種目は終わりましたけどリレーがあるんで。今やる気すごい。メダル取ります」と、誓った。
絶好調の今季は、8月のナイトゲームズ・イン福井で20秒11をたたき出し自己ベストを更新。末続慎吾が持つ20秒03の日本記録までは0秒08にまで迫った成長著しい若きスプリンター。しかし、日本選手権3連覇を決めた後には右耳に突発性難聴を患っていることを告白。「期待してくれているのは分かるし、応えたいと思うが、ちょっと限界がきている」と本音を吐露。現在治療中で全く聞こえない日もあるとはいうが、それでも「吹っ切れて、今は自分がどう走りたいか、どうなりたいかというのが強い。おそらく左耳が聞こえていれば大丈夫」と話していた。
漫画やアニメが大好きな“オタク”の一面も持つ。漫画やアニメは鵜沢にとって「人生の教科書」。予選ではスタート前の選手紹介で人気漫画「NARUTO」の多重影分身のポーズを決めていた。準決勝では「僕のヒーローアカデミア」のポーズ。「更に向こうへ、プルスウルトラ!」と叫んで臨んだ。
◇鵜沢飛羽(うざわ・とわ)2002年11月25日、宮城県出身。築館高から筑波大に進学。大学2年時には200メートルで日本インカレ優勝。24年には日本選手権を連覇し、パリ五輪で準決勝に進出した。25年にJALに入社。自己ベストは20秒11。182センチ。趣味は漫画を読む、アニメを見ること。





