新入幕の日翔志が初勝利、亡き父に懸賞ささげる「15連敗したらどうしよう」

 「大相撲秋場所・5日目」(18日、両国国技館)

 新入幕で西前頭17枚目の日翔志(28)=追手風=が錦木(伊勢ノ海)を押し出し、初日を出した。1勝4敗として、懸賞も初めてゲットした。

 胸で当たってはじき、もろ手突き、再び胸で当たって土俵際に追い込み、最後はもろ手で押し出した。4連敗にも「心は折れていなかった。切り替えて、前に出られて良かった」とうなずいた。幕内初勝利の重みを「重みというよりも、安堵感がある。15連敗したらどうしよう、と思っていた」と語った。

 7月の名古屋場所の錦木戦で左膝半月板を損傷。「万全だったら負けない、という気持ちで戦った」と、気落ちしない材料にした。相撲にも影響があったが「前に出た方が痛みがない」と、この日の白星につなげた。

 日翔志は大の里が汗を流した新潟・能生中3年秋まで通って地力を付け、埼玉栄では大関琴桜と友に高校総体団体優勝に貢献。日大卒業後は、日大職員になりアマ相撲に取り組んだが、コロナ禍などを機に社会人を経て大相撲に挑戦。角界入り後は首の大ケガに苦しんだが、相撲を変えて新入幕を果たした。

 日翔志が頸髄損傷でリハビリ中、父は急死。初めて手にした懸賞について「おやじの墓に入れましょうか。中身を抜いて」と語り、天を見上げることはなかったが、感謝を口にしていた。

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