伯桜鵬 連続金星!先場所に続き大の里から 「捨て身でした。絶対に最後まで諦めないと決めていた」素早く動き突き落とし
「大相撲秋場所・4日目」(17日、両国国技館)
平幕の伯桜鵬が大の里を突き落とし、2場所連続で破った。先場所に続く自身2個目の金星を獲得し2勝2敗。苦手をつくらない横綱に対し、新たな“大の里キラー”が誕生した。大の里は3勝1敗。横綱豊昇龍は阿炎を押し出し4連勝とし、無敗は早くも関脇霧島と2人だけになった。大関琴桜は玉鷲を突き落とし3勝目。大関とりに挑む関脇若隆景は小結高安を寄り切り、2勝目を挙げた。
騒然とする館内。伯桜鵬は悠然と32本の懸賞を手にした。大の里を連破し2個目の金星。「捨て身でした。良くはないが絶対に最後まで諦めないと決めていた」。数々のスピード記録を打ち立てる横綱の天敵に名乗りを上げた。
立ち合いはもろ手突きではじかれるも、突き返して左を差し、中に入った。寄り進み土俵際で体を入れ替えられても諦めない。徳俵に足がかかりながら、膝が伸びた相手を突き落とした。「右を差させない。横綱より速く動く。前に出る」と、決めた通りだった。
幕内対戦成績2勝1敗。大の里に勝ち越しているのは、現役では豊昇龍に続き2人目だ。
幕下付け出しデビューから所要1場所で新十両を決めた。“令和の怪物”と騒がれたが、故障に苦しみ番付を下げ、注目度が薄れていった。宮城野部屋から転籍し、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)の教えが転機だった。「受け身の相撲を取るな」と、守りから攻めの相撲に転向。今場所は琴桜、豊昇龍に立ち合いを避けられるように敗れたが「師匠に褒めてもらえた。やり続ける」と迷いはなかった。
心構えも変わった。以前の姿勢を「勝ちたい。負けたくない。カッコイイところを見せたい」だったと説明。「師匠から『そんなのどうでもいい。周りの目、結果を気にするな』と言われ、気持ちが楽になった」と話す。攻め続ける先に、目標の新三役がある。





