尊富士 全休で十両降下必至 142年連続輩出中の青森県出身幕内力士途絶える危機 伊勢ケ浜親方「落ちるのは一時。体は一生」

 「大相撲秋場所」(14日初日、両国国技館)

 日本相撲協会は12日、東京・両国国技館で取組編成会議を行い、2日目までの取組を決めた。東前頭12枚目の尊富士(26)=伊勢ケ浜=は全休となる見通しで、十両への番付降下は必至。1883年から続く青森出身幕内力士が途絶える可能性が出てきた。関取では十両の遠藤(追手風)も休場する。昇進2場所目で横綱初優勝を目指す大の里(二所ノ関)は初日に入幕4場所目で新小結の安青錦(安治川)を迎え撃つ。

 2位茨城県の43年を大きく上回り、142年連続で幕内力士を輩出してきた青森県。幕内で唯一の同県出身、尊富士が休場する。

 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)は都内で「落ちるのは一時。体は一生」「もっと上を目指してほしい。落ちても腐らない精神面を鍛えたい」などと語り、全休させる意向を示した。

 尊富士は「右上腕二頭筋腱(けん)断裂で2カ月の安静加療必要」の診断書を提出し、名古屋場所13日目から休場。8月下旬に手術を受けた。

 他の青森出身関取では西十両3枚目の錦富士、東十両12枚目に宝富士がいる。青森の偉大な歴史は、尊富士の兄弟子である両者に託された。

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