大の里 問答無用の強さにつながる規格外のパワーとスピード 母校の恩師が明かす身体能力の高さ

 「大相撲夏場所・13日目」(23日、両国国技館)

 大の里が琴桜との大関対決を寄り切りで制し、自身初となる初日からの13連勝で2場所連続4度目の優勝を決め、場所後の横綱昇進を確実にした。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)以来となる和製横綱。記録を作り続けてきた怪物の凄みを恩師たちが明かした

  ◇  ◇

 身長192センチ、体重186キロ。大の里の魅力は圧巻の体格とスピードだろう。場所前の力士会では幕内最重量の191キロを計測。場所前までに5キロ落としたが、今場所は立ち合いで鋭く当たられても、一歩も下がらない場面を幾度も見た。

 元横綱武蔵丸の武蔵川親方は「体の大きな力士が前に出る、これが一番強い」と話していた。野球で剛速球が最も評価されるのと同じだろうか。

 今場所は右を差して一気に出る相撲だけでなく、若隆景戦のように、右差しを防がれても右上手を生かして寄り返す相撲を披露。確かな成長を示した。

 母校海洋高の村山大洋監督は「短距離も速いし、長距離走もそこそこのスピードで走ってくる」と、同じく出身の日体大の斎藤一雄監督は「食が強い。『いくらでも太れる。200キロぐらい、すぐなれる』って言っていました」と話していた。

 日本人ながら、外国出身勢とも渡り合える、規格外のパワーとスピード。シンプルかつ強力な身体能力の高さが、問答無用の強さにつながっている。(デイリースポーツ・山本鋼平)

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