サントリーが準決勝進出 高橋藍、ムセルスキーが得点量産 藍は地元・京都に凱旋 春高予選会場での試合に感慨
「バレーボール男子・アジア・チャンピオンズリーグ、サントリー3-0ムハッラク」(15日、島津アリーナ京都)
サントリーが準決勝進出を決めた。
完勝が続いた1次リーグとは異なり、決勝トーナメント初戦は緊張感が高まった試合となった。第1セットからきっ抗した展開となり、先にサントリーがセットポイントを握ったが、相手も譲らずジュースにもつれ込んだ。それでも、25-25から小野寺太志の速攻で再びセットポイントとすると、最後はシリフカのフェイントで相手を乱し、最後は左サイドの高橋藍が相手の2枚ブロックをはじいた。
第2セットはサントリーが主導権を握った。前衛のクイックを囮(おとり)としたバックアタック『パイプ攻撃』を武器に、高橋藍、ムセルスキーが得点を量産。一時は6点差に広がったリードを生かして危なげなくセットを奪取すると、最終セットは相手を圧倒するワンサイドゲームで試合を制した。
エース高橋藍にとっては地元・京都での凱旋試合で、同会場でプレーするのは2019年11月の春高バレー京都予選以来。「高校時代も思い出すし、なんなら小中ともよくここで試合をしてました。懐かしさと地元でやれるうれしさと。今回はアジアクラブ(選手権=ACL)ですけど、国際大会を京都でやれるのはうれしい」と感慨にも浸った。
準決勝は昨季まで名古屋に所属し、SVリーグ初代MVPに輝いたニミル・アブデルアジズらを擁するアル・ラヤン(カタール)と激突する。次戦を突破すれば、世界クラブ選手権の出場が確定するが、「簡単に勝てる相手じゃない。ニミル選手や(前名古屋)ウルナウト選手、結構個のある選手がそろっている」と相手の主力を警戒。「でも、自分たちのバレーを出して行けば、間違いなく結果につながっていくと思うし、相手どうこうよりも自分たちのプレーで1点にこだわっていく部分が勝利につながっていく」と奮闘を誓った。
◆バレーボール・アジア・チャンピオンズリーグ(ACL) 1999年に「AVCカップ」の名称で始まったアジア地域のクラブ王者を決定する大会。12チームが出場し、1次リーグは4組に分かれて行われ、各組2位までが決勝トーナメントに進出。優勝賞金は2万ドル(約290万円)。優勝、準優勝チームには12月の世界クラブ選手権(開催地未定)の出場権が与えられる。



